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Fedora 45は11月3日に公開予定。/etc/yum.repos.dが空になる変更と、RHEL系を学ぶ人が知っておきたいFedoraの位置づけ

著者: ryu | #Linux #LPIC #RHEL
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こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

Fedora 45 の公開日が、2026年11月3日に決まりました。10月29日に開かれた Go/No-Go 会議で、最新のリリース候補が GO と判定されたと報じられています。

Fedora 45 は、もともと10月20日に出る予定でした。ところが、10月15日の会議ではテストに回せるリリース候補がそろっておらず、10月22日の会議では未解決のブロッカーバグが残っていたため、2回続けて延期になっています。

今回の Fedora 45 には、Linuxを勉強している人が少し戸惑いそうな変更が入っています。参考書に載っている /etc/yum.repos.d の中身が、新しくインストールした Fedora では空になるのです。

この記事では、Fedora 45 で何が変わるのかを確認したうえで、RHEL や AlmaLinux とどうつながっているのか、LPIC を受ける人に関係があるのかを整理します。

Fedora 45で変わること

まずは、学習者に関係がありそうな変更をまとめます。Fedora のベータ版の告知や、変更提案(Change Proposal)のページ、各種の報道から拾うと次のようになります。

項目 Fedora 45の内容
公開予定日 2026年11月3日(当初は10月20日の予定)
リポジトリ設定 Fedora 公式の .repo ファイルが /usr/share/dnf5/repos.d へ移る
署名鍵 パッケージの署名鍵が /usr/share/pki/rpm-gpg へ移る
テキストコンソール 仮想端末のコンソールが、カーネルの fbcon から kmscon に変わる
デスクトップ GNOME 51(Workstation)、KDE Plasma 6.7(KDE版)
パッケージ管理 Fedora 41 から続く DNF5

デスクトップの新しさも気になるところですが、サーバーやコマンドの勉強をしている人にとって大きいのは、上の2つ目と4つ目です。順番に見ていきましょう。

リポジトリの設定ファイルが/usrへ移る

Red Hat 系のディストリビューションでは、パッケージを取ってくる場所(リポジトリ)の設定を /etc/yum.repos.d に置くのが長年の決まりでした。dnf install を打つと、dnf はこのディレクトリの .repo ファイルを読んで、どのサーバーからパッケージを取ってくるかを決めます。

Fedora 45 では、この Fedora 公式のリポジトリ設定が /usr/share/dnf5/repos.d へ移ります。変更提案のページでは、目的を次のように説明しています。

パッケージに含まれるリポジトリの定義と、利用者が手で加えた変更をきれいに分ける。そうすることで、利用者は自分が何を変えたのかを見分けられ、元に戻すこともできる。

/usr はパッケージが置くファイル、/etc は管理者が書き換える設定ファイル、という役割分担に寄せた変更です。Linuxのディレクトリの役割については、Linuxのディレクトリ構成を解説した記事で整理しているので、あわせて読んでみてください。

新規インストールした Fedora 45 では /etc/yum.repos.d が空になり、それでも dnf は /usr/share/dnf5/repos.d の設定を読むので、パッケージは問題なく入ると報告されています。

一方で、自分で追加したリポジトリや、サードパーティのリポジトリは、これまでどおり /etc/yum.repos.d に置きます。アップグレードの解説記事では、利用者が編集した fedora.repo は /etc に残り、新しい /usr 側の設定より優先されるとも書かれています。

テキストコンソールがkmsconに変わる

もう1つの変更は、テキストのコンソールです。GUI を使わずに Ctrl + Alt + F3 などで切り替える、黒い画面のログインのことです。

これまでは、カーネルに組み込まれた fbcon という仕組みがこの画面を描いていました。Fedora 45 からは、ユーザー空間で動く kmscon が既定になります。

変更提案によると、対象は仮想端末のコンソールだけで、起動中の表示やディスク暗号化のパスワード入力は変わりません。kmscon が起動できなかったときのために、fbcon も予備として残されます。

kmscon にすると、Unicode の表示や高解像度の画面での文字の大きさが扱いやすくなるとされています。長い目で見ると、カーネルの fbcon をなくしていくための第一歩という位置づけです。

FedoraとRHEL・AlmaLinuxの関係とは?

ここで、Fedora がどんな立ち位置のディストリビューションなのかを確認しておきます。Fedora の変更が、仕事で触る RHEL にいつ、どう関係してくるのかが分かるからです。

Red Hat 系のディストリビューションは、おおまかに次の順番でつながっています。

段階 ディストリビューション 特徴
1 Fedora 新しい技術を先に取り込む。約半年ごとに新バージョン
2 CentOS Stream Fedora から分かれ、次の RHEL の開発版になる
3 RHEL 企業向け。メジャーバージョンごとに長期サポート
4 AlmaLinux・Rocky Linux RHEL と互換になるように作られたディストリビューション

LWN の記事によると、CentOS Stream 10(つまり RHEL 10)は、Fedora 40 が出たころの開発版をもとに作られています。そのため、Fedora 41 で入った DNF5 のような大きな変更が RHEL に入るのは、早くても2028年以降だろうと書かれています。

Fedora で起きた変更は、数年後に RHEL 系へ入ってくるかもしれない変更だと考えると分かりやすいでしょう。Fedora 45 のリポジトリ設定の移動も、今すぐ RHEL 10 や AlmaLinux 10 の手順が変わるわけではありません。

サポート期間も大きく違います。Fedora は、2つあとのバージョンが出てから4週間後にサポートが終わるので、1つのバージョンを使えるのはおよそ13か月です。RHEL 系のサポート期限は、2026年のサーバー向けLinuxディストリビューションをまとめた記事に表で整理しています。

Fedora 43を使っている人は更新の時期

Fedora のこのルールに従うと、Fedora 45 が出ると Fedora 43 のサポートは約4週間後に終わります。

学習用に Fedora 43 を入れたままにしている人は、44 か 45 へのアップグレードを考えておきましょう。サポートが終わると、セキュリティの更新が届かなくなります。

自分の環境で確かめてみよう

ここからは、実際にコマンドで確認する方法です。Fedora 45 を入れた人はもちろん、AlmaLinux や Rocky Linux を使っている人も、同じコマンドで自分の環境の状態を見られます。

まずは、OSの種類とバージョンを確認します。

cat /etc/os-release

NAME と VERSION_ID の行を見れば、Fedora なのか AlmaLinux なのか、バージョンはいくつかが分かります。

リポジトリの設定がどこにあるかを見る

次に、リポジトリの設定ファイルを探します。

# 昔からの置き場所
ls /etc/yum.repos.d/

# Fedora 45 で使われる新しい置き場所
ls /usr/share/dnf5/repos.d/

# 実際に有効になっているリポジトリの一覧
dnf repolist

Fedora 45 を新しく入れた環境では、1つ目の ls で何も表示されず、2つ目で fedora.repo などが見つかるはずです。AlmaLinux 10 などの RHEL 系では、これまでどおり1つ目の ls にファイルが並びます。

どちらの場合も、dnf repolist で表示されるリポジトリの一覧が、実際に使われている設定です。ファイルの置き場所が違っても、ここを見ればよいと覚えておくと迷いません。

そのファイルがどのパッケージのものかを調べる

設定ファイルを見つけたら、それがパッケージに含まれるファイルなのか、誰かが手で置いたファイルなのかも確かめてみましょう。rpm コマンドの -qf オプションを使うと、ファイルを持っているパッケージの名前が分かります。

# ファイルを持っているパッケージを調べる
rpm -qf /usr/share/dnf5/repos.d/fedora.repo

# パッケージのファイルが、インストール時から変更されていないかを調べる
rpm -V $(rpm -qf /usr/share/dnf5/repos.d/fedora.repo)

rpm -qf でパッケージ名が表示されれば、そのファイルはパッケージが置いたものです。どのパッケージにも含まれないファイルなら、その旨のメッセージが出ます。

rpm -V は、パッケージのファイルがインストールしたときから変わっていないかを確かめるオプションです。何も表示されなければ変更なし、という読み方になります。AlmaLinux などでは、パスを /etc/yum.repos.d/ の下のファイルに変えて試してみてください。

dnfのバージョンを確かめる

最後に、dnf 自体のバージョンを確認します。

dnf --version

Fedora 41 以降は DNF5、RHEL 9 や RHEL 10 系はそれより前の DNF なので、表示が違います。普段の dnf install や dnf remove の使い方はほぼ同じですが、細かいオプションや出力が異なることがあります。

コマンドの基本にまだ慣れていない人は、よく使うLinuxコマンド10選で ls や cat から練習しておくと、この確認もスムーズにできます。

Linuxを学習中の人・LPIC受験者への影響は?

ここまで読んで、参考書と違うなら試験で困るのでは、と心配になった人もいるかもしれません。結論から言うと、LPIC の勉強の中身を変える必要はありません。

LPIC-1 の 101 試験には「RPM と YUM のパッケージ管理」という主題があり、rpm・yum・zypper を使ったパッケージのインストール・更新・削除が範囲に入っています。LPIC-1 の出題範囲は特定のディストリビューションのバージョンを前提にしていないので、Fedora 45 で設定ファイルの置き場所が変わっても、問われる考え方は変わりません。

むしろ、今回の変更は「設定ファイルは /etc、パッケージのファイルは /usr」というディレクトリの役割を理解しているかどうかを確かめるよい材料です。なぜ移したのかを説明できれば、ディレクトリ構成の理解は十分だと言えます。

学習用のOSをどれにするかで迷っている人には、次のように考えるのがおすすめです。

目的 おすすめ 理由
LPIC・仕事で使う RHEL 系の練習 AlmaLinux・Rocky Linux RHEL と同じ手順で練習でき、解説記事も多い
新しい技術を先に触ってみたい Fedora 数年後の RHEL に入りそうな変更を先に体験できる
Debian 系も合わせて練習したい Ubuntu LTS apt 側の練習に向いている

Ubuntu の LTS と中間リリースの違いは、Ubuntu 26.10の公開を解説した記事で書いています。Fedora と同じく、新しいバージョンを追うか、長く使えるバージョンで練習するかの考え方は共通です。

カーネルのバージョンがどうやってディストリビューションに届くのかは、Linux 7.3の公開を解説した記事にまとめました。Fedora 45 のような新しいバージョンに、どのカーネルが入るのかを読む手がかりになります。

LPIC 全体の勉強の進め方は、LPICの勉強方法の記事を見てみてください。

手元に環境を作らずに練習するなら

Fedora や AlmaLinux を自分のPCに入れて試すのは、よい勉強になります。ただ、仮想マシンの準備やアップグレードに時間がかかって、肝心のコマンド練習まで進めないこともあります。

InfraAcademy では、ブラウザ上で動くLinuxの練習環境を用意しています。インストールなしで ls や cat などのコマンドを打って、ディレクトリの中身を確かめる練習ができます。

何から順番に学べばいいか迷っている人は、InfraAcademy のLinuxロードマップを参考にしてみてください。基本のコマンドから、パッケージ管理やサーバーの構築まで順に進められます。

まとめ

Fedora 45 の公開予定と、学習者に関係する変更を整理しました。

ポイント 内容
公開予定 2026年11月3日。2回の延期のあと、10月29日に GO と判定
リポジトリ設定 Fedora 公式の設定は /usr/share/dnf5/repos.d へ。自分で足すものは /etc/yum.repos.d のまま
コンソール 仮想端末のコンソールが fbcon から kmscon へ
RHEL との関係 Fedora → CentOS Stream → RHEL の順。RHEL 10 系の手順はすぐには変わらない
LPIC への影響 出題範囲の考え方は同じ。/etc と /usr の役割を理解するよい材料

新しいバージョンのニュースは、つい追いかけたくなります。ただ、ファイルの置き場所が変わっても、dnf repolist で実際の状態を確かめる習慣があれば慌てずにすみます。

まずは cat /etc/os-release と dnf repolist を打って、自分の環境を確かめてみてください。

参考記事

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この記事を書いた人

ryu

株式会社InfraAcademy 代表 / エンジニア

大手メーカーでインフラエンジニアとして勤務した後、ベンチャー企業・スタートアップでフルスタックエンジニアを経験。その後、起業し学習サービス「InfraAcademy」を運営しています。
保有資格:ネットワークスペシャリストなど 運営会社:株式会社InfraAcademy

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