応用情報技術者試験

【応用情報午後解説】電子メールのセキュリティ①【図で構成をイメージする】(H27春期問1)

こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

今回は、応用情報技術者試験の過去問を解説します。解説する問題は平成27年度春期午後問1の電子メールのセキュリティです。応用情報を勉強している方で、午後の問題の解き方が分からない方のために、図を使って分かりやすく解説します。

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【応用情報午後解説】電子メールのセキュリティ①

平成27年度春期午後問1 は電子メールの問題です。システムを構築したことの無い方でも理解できるように1から解説します。

今回の記事では、問題文解説~設問3までを解説します。

応用情報~高度試験の午後問題を解く上で重要なポイントは以下の通りです。

  • 問題文からシステム構成をイメージ
  • 問題文の中からヒントを見つける

このポイントを意識しながら、問題文を読んでみてください。業務経験のあるエンジニアが問題文を読んだときにどのようにイメージしているかを記事の中で解説します!

過去問をざっと読んでみてください

問題文はIPAの公式ページにあります。一度読んでみてください。

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2015h27_1/2015h27h_ap_pm_qs.pdf

ここで全てを理解しておく必要はありません。また、システムの構築経験が無い場合、文章から構成をイメージすることはなかなか難しいです。

システム構成を考える方法を今から解説します!

応用情報午後問題のシステム構成をイメージしよう!

今回の記事では、問題文解説~設問3までを解説するので、そこまでの問題文を解説します。

今回の問題をまとめると以下のようになります。

  • 現在のメールシステム
  • 外部監査での指摘
  • 新メールシステムの検討

架空の医薬品の販売を行っているR社の問題です。既存のメールシステムの老朽更新を行うため、外部監査を依頼し、そこで出た指摘事項を新システムに反映するという問題です。

それでは、詳しく解説します。

現状のシステム構成

問題文を読んでみてください

まず、現状のシステム構成について書かれた問題文です。

R社では,十数年前から業務処理や顧客からの問合せ対応などを目的として,自社内で電子メールシステム(以下,メールシステムという)を運用している。R社の社員は,各自の社内PCを使ってメールシステムを利用する。一部の社員は,モバイル端末を使って社外からもメールシステムを利用している。メールシステムが受信した電子メール(以下,メールという)は,メールサーバに保存される。社内PCで開封したメールは,メールサーバから削除され,社内PCに保存される。モバイル端末で開封したメールは,削除はされず,メールサーバに残される

( 出典:平成27年度 春期 応用情報技術者試験 午後 問1)

この文章から、システム構成をイメージすると以下のようになります。

システム構成図

現状のシステム構成

この構成図の作成方法について解説します。

登場人物の把握

まず文章から登場人物を整理しましょう。登場人物は以下のようになります。

  • 顧客
  • 社内PC 
  • モバイル端末
  • メールサーバー

さらに、各登場人物について書かれていることを整理すると、

  • 顧客 → 問い合わせ対応
  • 社内PC → メールを受信するとローカルに保存、サーバーからは削除
  • モバイル端末 → 受信してもサーバーにそのまま残る
  • メールサーバー  → メールの送受信

メールサーバーは、送信用のサーバーのSMTPと受信用のサーバーIMAPもしくはPOPがあります。後ほど詳しく解説します。

登場人物と役割などを文章中からリストでまとめるとスッキリします。これを図に書くだけです。問題を解くときは習慣づけましょう!

外部監査での指摘事項

問題の次に進みます。次は、外部監査での指摘事項の抜粋が書かれています。現状のメールシステムの問題点を外部の専門家に調査してもらった結果のことです。

問題文

重要な部分にアンダーラインを引きました。先ほどの現状の構成図に、監査での指摘事項を書き加えると以下のようになります。

指摘事項を加えたシステム構成図

情報処理試験では、現状のシステムの問題点を改善するという流れが多いです。 現状のシステムの問題点を確実に理解しないと、問題を回答することができません。ここまでの流れをしっかり理解しましょう。

新メールシステムの検討

システムの問題点が明確になったら、次は新システムにどのように反映していくかを検討します。問題文では、以下のようになっています。

問題文

重要な部分にアンダーラインを引きました。これらの機能は先ほどの問題点に対応しています。問題文の後半では、これらの機能についてのやり取りがあります。その中に「指摘事項(オ)に対応するために・・」のように各問題点の対応が記載されています。それらを踏まえて、構成図に書き足すと以下のようになります。

新システムの構成図

ここまでで、問題文の前半が終了します。後半部分では、これらの新システムの機能についてのやり取りがあります。設問は新機能の検討部分で出題されます。

応用情報の午後問題を解くためには、いきなり問題文を解くのではく、システム構成を理解することが重要です。

問題文が長いため、構成がイメージできていないと、問題文の意味が理解できないと思います。システムの構築経験が無い方は、まず、構成をイメージするトレーニングを行いましょう。

次回の記事では、問題文の後半を解説し、解答の方法を解説します。

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