ITパスポート講座

【図解】ARP(アープ)とは?IPアドレスとMACアドレスを紐づける仕組み【初心者向け】

こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

今回は、ARPとは何かを分かりやすく解説したいと思います。ARPとはAddress Resolution Protocolの略で、MACアドレスとIPアドレスを紐づけるものです。PC同士が通信するために重要な役割をしています。ネットワーク初心者の方に向けて図を用いて分かりやすく解説します。

サーバー構築を実践で身につけるInfraAcademy

※本ページには、プロモーション・アフィリエイトリンクが含まれています

ARP(アープ)とは?

ARPって何ですか?

MACアドレスとIPアドレスを紐づけるものです!

MACアドレス?IPアドレス?

なんで紐づけるの?

今回の記事では、ARP(アープ)について解説します。ARPとはMACアドレスとIPアドレスを紐づける仕組みのことです。

そもそも「MACアドレス・IPアドレスとは何なのか?」や「なぜARPが必要なのか」を1から解説していきます。

ARPとはPC同士が通信するために必要な仕組み

では、APRの概要について説明します。

ARPとはMACアドレスとIPアドレスを紐づける仕組みのことです。PC同士が通信するために必要な仕組みです。

では、具体的にどのようなことをしているのでしょうか?1つずつ解説します。

そもそもMACアドレスとIPアドレスが何なのか良く分からない・・・

まず、前提知識として、こちらの内容を理解しましょう。

  • MACアドレス・・・PC唯一に割り当てられた固有のIPアドレス
  • IPアドレス・・・PCの場所を表すIPアドレス

MACアドレスは、PC唯一に割り当てられた固有のIPアドレスです。このアドレスは工場出荷時に設定され、変更することはできません。

IPアドレスは、PCの場所を表すIPアドレスです。PCを移動させるとIPアドレスは変わります。例えば、自宅で使用しているときとスタバで使用しているときではIPアドレスは変わります。

つまりこの2つのIPアドレスを紐づけるということは、このPC(MACアドレス)はここの場所(IPアドレス)にいるよ!ということを表しているんです。

このようなイメージです。

ARPとは

IPアドレスとMACアドレスについて詳しく知りたい方はこちら

なぜARPが必要なのか?

ARPでMACアドレスとIPアドレスの紐づけをしていることは分かりました!

では、なぜARPを使って紐づける必要があるのでしょうか?

そもそもMACアドレスとIPアドレスはOSI参照モデルの階層が違いますOSI参照モデルとは、通信の仕組み(プロトコル)を階層化したものです

  • IPアドレス→第3層ネットワーク層
  • MACアドレス→第2層データリンク層

以下の図のようになります。

つまり、この階層が違うMACアドレスとIPアドレスは、全然違う仕組みということです。だからARPを使用して紐づける必要があるのです

OSI参照モデルについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

ARPコマンドを使って確認してみよう

ここからは自分のPCでARPがどのような状況になっているのか、確認してみましょう!

では、ここからは実践編です。ARPコマンドを使用して本当にMACアドレスとIPアドレスが紐づいているのか確認してみましょう。

arpコマンドでarpテーブルを見る

それでは、コマンドを入力するためにコマンドプロンプトを起動しましょう。スタート画面で”cmd”と検索すると表示されます。

ARPコマンドの入力

コマンドプロンプトを起動したら、下記のコマンドを入力します。

arp -a

そうすると、このようにARPテーブルが表示されます。ARPテーブルとは、MACアドレスとIPアドレスを紐づけた表になります。

ARPテーブル

「192.168~」のものが同一ネットワークのARP情報です。同じネットワーク内にあるPCのMACアドレスが表示されます。

「224.~」や「255.~」のものはマルチキャストアドレスとブロードキャストアドレスのものです。これらは複数のPCに同時に通信するときに使用します。

このように、arpコマンドを使用すると、どのようなPCが同一ネットワーク内にいるのか確認できます。

arpコマンドのオプション

参考程度に、arpコマンドのオプションを紹介します。

  • -a 現在登録しているARP情報を表示
  • -v 無効な情報を含め全て表示
  • -s [mac] [ip] ARPテーブルを自分で追加する

arpコマンドに登録されていないものは通信できないので、通信エラーが起きたときにarpテーブルを確認すると、原因がすぐに把握できます。

ネットワークエンジニアになりたい方は覚えておきましょう。

ARPとは?まとめ

今回の記事では、ARPについて解説しました。まとめると以下のようになります。

  • ARPとはMACアドレスとIPアドレスを紐づける仕組みのこと。
  • arpコマンドで確認することが可能

以上でARPについての解説を終わります。当ブログでは、このようなネットワークやサーバーに関する知識を発信してます。興味のある方はこちらをご覧ください。

ネットワークについて、さらに詳しく知りたい方はこちら↓

ABOUT ME
ryu@InfraAcademyというインフラ学習サービス運営
大手企業→上場ベンチャー→スタートアップでエンジニアをしていました。 インフラエンジニア歴10年以上。 Linuxやネットワークの学習ができるサービスInfraAcademyを運営中。
RELATED POST