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2027年2月3日からCCNAはv2.0へ。v1.1との違いと、出題範囲の変更点を練習問題で確かめる

著者: ryu | #ネットワーク #CCNA #資格
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こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

CCNAの勉強を始めようとしたら、「2027年から試験が変わるらしい」という話を聞いて手が止まっていませんか?

Ciscoは、CCNAの試験を2027年2月3日からv2.0に切り替えると発表しています。試験番号は今と同じ 200-301 のままですが、出題範囲の分け方と中身が変わります。

この記事では、CCNA v2.0の変更点をv1.1と比べながら整理します。後半には、v2.0で新しく加わったり重みが増したりした範囲から、オリジナルの練習問題を6問用意しました。

「今のv1.1で受けるか、v2.0を待つか」を決める材料にしてもらえればと思います。

CCNA v2.0はいつから?v1.1との切り替えの日程

まずは、切り替えの日程を確認しておきます。

Ciscoの発表では、v1.1を受験できるのは2027年2月2日までで、2月3日からはv2.0だけになります。2つのバージョンを並行して受けられる期間はありません。

項目 v1.1(現行) v2.0
試験番号 200-301 200-301
受験できる期間 2027年2月2日まで 2027年2月3日から
試験時間 120分 120分
出題分野の数 6分野 5分野

v2.0の出題範囲(Exam Topics)は、2026年5月にCiscoのLearning Networkで公開されています。

どちらのバージョンで合格しても、取得できる資格はCCNAで同じです。有効期間も合格した日から3年間で変わりません。

つまり、v1.1で取った資格が「古いCCNA」として扱われるわけではありません。どちらで受けるかは、自分の受験日がいつになりそうかで決めて大丈夫です。

v1.1とv2.0で何が変わったの?

ここからは、出題範囲の中身を比べていきます。

6分野から5分野に再編された

いちばん大きな変化は、出題分野の分け方です。v1.1の6分野が、v2.0では5分野にまとめ直されました。

v1.1の分野 割合 v2.0の分野 割合
Network Fundamentals 20% Network Infrastructure and Connectivity 25%
Network Access 20% Switching and Network Access 25%
IP Connectivity 25% IP Routing 20%
IP Services 10% Network Services and Security 20%
Security Fundamentals 15% (上の分野に統合) −
Automation and Programmability 10% AIとネットワークの運用・管理 10%

v1.1ではIP ServicesとSecurity Fundamentalsが別の分野でしたが、v2.0ではNetwork Services and Securityとして1つになりました。

一方で、ルーティングを扱う分野は25%から20%に下がり、基礎とスイッチングの分野がそれぞれ25%になっています。

ただし、分野の名前が変わっても、OSPF・VLAN・ACL・NATといった中心の技術がなくなったわけではありません。表はあくまで分け方の対応なので、中身がそのまま移ったと考えないように注意してください。

AIとネットワーク運用の分野が加わった

v2.0で新しく目立つのが、AIを扱う範囲です。

v1.1の最後の分野はAutomation and Programmabilityで、REST APIやJSON、構成管理ツールの考え方が中心でした。v2.0では、ここにAIを使ったネットワーク運用の話が加わっています。

Ciscoの説明では、エージェント型のAIがネットワーク運用で果たす役割や、デジタルのネットワークアシスタントが出した結果や提案を評価することが範囲に含まれています。出題範囲を解説している資料では、SNMPやsyslog、Ansibleによる構成管理といった運用の基本もこの分野に含まれるとされています。

AIの使い方を覚えるというより、AIが出した答えが正しいかを、ネットワークの知識で判断できるかが問われると考えたほうがよさそうです。

説明する問題から、切り分ける問題へ

もう1つの変化は、問われ方です。

v2.0の出題範囲では、ケーブルやインターフェースの問題を診断する(diagnose)、トラブルシューティングする(troubleshoot)という動詞が増えています。たとえば最初の項目は、銅線や光ファイバーで起きる問題を診断するという内容で、衝突(コリジョン)・エラー・デュプレックスの不一致・速度・距離などが挙げられています。

v1.1では「説明する(describe)」「設定する(configure)」が中心だったので、知識を覚えるだけでなく、症状から原因を考える力が求められるようになったと言えます。

また、ハイパーバイザー・仮想マシン・コンテナの役割を説明する項目も、v2.0の最初の分野に入っています。

v1.1で受けるか、v2.0を待つか

では、これから勉強する人はどちらを目指せばいいのでしょうか?

判断の目安を表にまとめました。

状況 おすすめ
すでに勉強を進めていて、2027年1月までに受験できそう v1.1で受ける
手元の参考書や問題集がv1.1向け v1.1で受ける(受験日を早めに決める)
これから勉強を始めて、受験は2027年春以降になりそう v2.0の範囲で勉強する
受験日がまだ決められない 両方に共通する基礎から始める

v1.1を目指す場合は、2月2日ぎりぎりに予約しようとすると、試験会場の空きがないこともあります。余裕をもって日程を押さえておくと安心です。

v2.0を目指す場合は、v2.0に対応した教材がまだ少ない時期なので、Ciscoの公式の出題範囲を手元に置いて勉強するのがおすすめです。勉強の進め方そのものは『CCNAの勉強方法』で書いているので、あわせて読んでみてください。

どちらにしても、サブネット・VLAN・ルーティングといった基礎は両方のバージョンで中心になります。ここが固まっていれば、バージョンの違いで困ることは少ないはずです。

v2.0の範囲を練習問題で確かめよう

ここからは、v2.0で新しく加わったり、重みが増したりした範囲から6問を出題します。すべてオリジナルの問題です。

正解は各問題の下の引用ブロックに書いています。先に自分の答えを決めてから読んでください。

問題1:インターフェースのエラーから原因を考える

スイッチのあるインターフェースで、show interfaces のカウンタを確認したところ、late collision(レイトコリジョン)が増え続けていました。最も考えられる原因はどれですか?

  • A. VLANの設定が対向と一致していない
  • B. 対向とデュプレックスの設定が一致していない
  • C. IPアドレスが重複している
  • D. STPでポートがブロッキング状態になっている

正解:B

レイトコリジョンは、半二重(half duplex)で動いている側で、通常は起きないタイミングで衝突を検出したときに数えられます。片方が全二重、もう片方が半二重になっているデュプレックスの不一致で起きる代表的な症状です。A・C・Dは通信できない原因にはなりますが、衝突のカウンタが増える原因ではありません。

問題2:ハイパーバイザーの種類

タイプ1ハイパーバイザーの説明として正しいものはどれですか?

  • A. WindowsやmacOSなどのOSの上にアプリケーションとしてインストールする
  • B. ハードウェアの上で直接動き、その上で複数の仮想マシンを動かす
  • C. ホストOSのカーネルを共有して、アプリケーションを分離して動かす
  • D. ネットワーク機器の設定を自動で配布するための仕組みである

正解:B

タイプ1ハイパーバイザーは、ベアメタル型とも呼ばれ、物理サーバーのハードウェアの上で直接動きます。Aはタイプ2ハイパーバイザー(ホスト型)の説明です。Cはコンテナの説明で、Dはハイパーバイザーとは関係ありません。

問題3:仮想マシンとコンテナの違い

仮想マシンと比べたときの、コンテナの特徴として正しいものはどれですか?

  • A. コンテナごとに別々のゲストOSのカーネルを持つ
  • B. ホストOSのカーネルを共有するため、仮想マシンより軽く起動が速い
  • C. ハイパーバイザーがないと動かすことができない
  • D. 物理的なネットワークインターフェースを必ず1つずつ占有する

正解:B

コンテナは、ホストOSのカーネルを共有しながら、アプリケーションごとに実行環境を分離します。仮想マシンのようにゲストOSを丸ごと起動しないので、軽く、起動も速くなります。Aは仮想マシンの特徴です。コンテナを手元で動かしてみたい方は『DockerをLinuxにインストールする方法』も参考にしてください。

問題4:syslogの重大度レベル

Ciscoルーターで logging trap warnings を設定しました。syslogサーバーに送られるメッセージの重大度レベルはどれですか?

  • A. レベル4だけ
  • B. レベル0〜4
  • C. レベル4〜7
  • D. レベル0〜7のすべて

正解:B

syslogの重大度は、0(emergencies)が最も重大で、7(debugging)が最も軽いメッセージです。warningsはレベル4で、logging trap に指定したレベルと、それより重大なレベル(数字が小さいもの)が送られます。そのため、レベル0〜4のメッセージが送信されます。

問題5:Ansibleの特徴

構成管理ツールのAnsibleの説明として正しいものはどれですか?

  • A. 管理対象の機器に専用のエージェントをインストールする必要がある
  • B. 設定の手順をPlaybookとしてYAMLで記述し、SSHなどで管理対象に接続する
  • C. 管理対象の機器のほうから、定期的に設定を取りに来るプル型である
  • D. Cisco機器以外は管理できない

正解:B

Ansibleはエージェントレスで、管理対象にエージェントを入れずに、SSHなどで接続して処理を実行します。手順はYAMLで書いたPlaybookにまとめます。基本はAnsibleを動かす側から接続しにいくプッシュ型で、Linuxサーバーなど多くの機器を扱えます。

問題6:SNMPのバージョン

SNMPv3で追加された機能として正しいものはどれですか?

  • A. コミュニティ名だけで機器にアクセスできるようになった
  • B. ユーザーごとの認証と、通信の暗号化ができるようになった
  • C. 機器からの通知(トラップ)を送れるようになった
  • D. UDPではなくTCPだけで通信するようになった

正解:B

SNMPv3では、ユーザーベースのセキュリティモデルにより、メッセージの認証と暗号化ができるようになりました。Aのコミュニティ名による簡単なアクセス制御は、SNMPv1やv2cの仕組みです。トラップはv1から存在するので、Cも誤りです。

間違えやすいポイントのまとめ

練習問題で扱った内容のうち、試験で迷いやすいところを整理しておきます。

テーマ 間違えやすい点 覚え方
デュプレックスの不一致 通信が完全に止まると思いがち 遅い・エラーが増えるが、つながってはいる
ハイパーバイザー タイプ1とタイプ2を逆に覚える タイプ1はハードウェアの上で直接動く
コンテナ ゲストOSを持つと思いがち カーネルはホストOSと共有
syslog 数字が大きいほど重大だと思いがち 0が最も重大、7がdebugging
SNMPv3 トラップがv3の新機能だと思いがち v3の特徴は認証と暗号化

v2.0でも、ルーティングやVLANの問題がなくなるわけではありません。OSPFの設定は『OSPFの設定方法』、VLANの仕組みは『VLANとは?』で詳しく解説しているので、苦手な分野があれば先に固めておきましょう。

サブネット計算やルーティングテーブルの読み方など、v1.1の範囲の練習問題は『CCNAの練習問題10問』にまとめています。

InfraAcademyでCCNAの問題演習を続けよう

この記事の6問は、v2.0の変化を知るための入口です。合格するためには、もっと多くの問題を解いて、問われ方に慣れておく必要があります。

InfraAcademyでは、本番の形式を意識した「CCNA模擬試験200問」を用意しています。この記事を読み終えたら、続けて『InfraAcademy の資格模擬問題』から問題を解いてみてください。

また、問題を解いていて基礎があいまいだと感じたら、『ネットワークのロードマップ』でネットワークの基本から順番に学び直すのがおすすめです。v1.1とv2.0のどちらで受ける場合でも、土台になる部分は同じです。

まとめ

CCNA v2.0の変更点について、ポイントを振り返ります。

  • 試験番号は 200-301 のままで、2027年2月2日までがv1.1、2月3日からがv2.0
  • 出題分野は6分野から5分野になり、サービスとセキュリティが1つの分野にまとまった
  • AIとネットワーク運用の分野が加わり、AIの出した結果を評価する力が問われる
  • 説明・設定だけでなく、症状から原因を切り分ける問題が増える
  • どちらで合格しても資格はCCNAで同じ。受験日に合わせてバージョンを選べばよい

試験が変わると聞くと不安になりますが、ネットワークの基礎が大事なことはどちらのバージョンでも変わりません。自分の受験日を決めて、今日から1問ずつ進めていきましょう。

参考

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この記事を書いた人

ryu

株式会社InfraAcademy 代表 / エンジニア

大手メーカーでインフラエンジニアとして勤務した後、ベンチャー企業・スタートアップでフルスタックエンジニアを経験。その後、起業し学習サービス「InfraAcademy」を運営しています。
保有資格:ネットワークスペシャリストなど 運営会社:株式会社InfraAcademy

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