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AWSクラウドプラクティショナー(CLF-C02)の勉強方法。試験ガイドの4分野とタスクから、独学の順番を決める

著者: ryu | #aws #勉強方法 #資格
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こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

AWSクラウドプラクティショナー(CLF-C02)を受けようと決めたものの、何から勉強すればいいのか迷っていませんか?

AWSのサービスは数が多く、入門書を1冊読み始めると、どこまで覚えればいいのか分からなくなりがちです。未経験から独学で目指す方ほど、この迷いで時間を使ってしまいます。

そこでおすすめしたいのが、AWSが公開している試験ガイドから逆算して勉強の順番を決める方法です。

この記事では、試験ガイドの読み方と、4つの分野をどの順番で勉強すればいいかをまとめました。後半には、分野ごとのオリジナル練習問題を7問用意しています。

CLF-C02はどんな試験?

まずは、試験の基本情報を確認しておきます。AWSの公式ページと試験ガイドに書かれている内容を表にまとめます。

項目 内容
試験コード CLF-C02
問題数 65問(採点される50問+採点されない15問)
試験時間 90分
問題の形式 択一と複数選択
合格ライン 700点(100〜1,000点のスコア)
受験料 100 USD
有効期間 3年
受験できる言語 日本語を含む複数の言語

試験ガイドでは、この試験を受ける人の目安として、AWSクラウドに最大6か月ほど触れた経験がある人と書かれています。ただし、AWSのよくある質問では、この経験は必須ではないとされています。

つまり、実務でAWSを使ったことがなくても受けられる試験です。未経験の方が最初に選ぶAWS認定として、ちょうどよい位置にあります。

試験ガイドに書かれている「範囲外」

試験ガイドには、この試験で求められないことも書かれています。

試験ガイドでは、コーディング、クラウドアーキテクチャの設計、トラブルシューティング、実装、負荷テストやパフォーマンステストは、受験者に求められないものとして挙げられています。

ここが勉強方法を考えるうえで大事なポイントです。CLF-C02は、AWSのサービスを「作れるか」ではなく「説明できるか」を問う試験だと考えると、勉強の力の入れ方が決まってきます。

サーバーを構築する手順を細かく覚える必要はありません。それよりも、それぞれのサービスが何のためにあるのかを、自分の言葉で説明できることが大切です。

試験ガイドから勉強の順番を決めよう

試験ガイドは、4つの分野と、その中の「タスク」で構成されています。タスクとは、分野の中で問われる内容を細かく分けたものです。

分野と配点、タスクの数を表にまとめます。

分野 配点 タスクの数 主な中身
1. クラウドのコンセプト 24% 4 クラウドの利点、設計の原則、移行、クラウドの経済性
2. セキュリティとコンプライアンス 30% 4 責任共有モデル、ガバナンス、アクセス管理、セキュリティのサービス
3. クラウドテクノロジーとサービス 34% 8 利用方法、グローバルインフラ、コンピューティング、DB、ネットワーク、ストレージなど
4. 請求、料金、およびサポート 12% 3 料金モデル、請求とコスト管理、サポートの種類

合否は試験全体のスコアで決まり、分野ごとの合格ラインはありません。苦手な分野があっても、ほかの分野で取り返せる仕組みです。

おすすめの順番は「1 → 3 → 2 → 4」

表の番号どおりに勉強してもかまいませんが、未経験の方には1、3、2、4の順番をおすすめします。

理由は、分野2のセキュリティの問題が、分野3のサービスを知っている前提で出されるからです。たとえば「EC2のOSのパッチ当ては誰の責任か」という問題は、EC2が何なのかを知らないと解けません。

それぞれの分野で何をするかを、順番に整理します。

順番 分野 やること
1 クラウドのコンセプト オンプレミスとの違い、料金の考え方を言葉で説明できるようにする
2 クラウドテクノロジーとサービス 代表的なサービスを「何をするものか」の一文で覚える
3 セキュリティとコンプライアンス 責任共有モデルとIAMを軸に、セキュリティのサービスを整理する
4 請求、料金、およびサポート 料金モデル、コスト管理のツール、サポートプランを比べて覚える

分野4は配点が12%と少なめですが、覚えることも少ないので、最後に短い時間で仕上げられます。

タスクを自分用のチェックリストにする

試験ガイドの使い方で一番おすすめなのが、タスクをそのままチェックリストにすることです。

たとえば分野3には、AWSのグローバルインフラを説明するタスクがあり、リージョン、アベイラビリティーゾーン、エッジロケーションの関係が挙げられています。こうした項目を1行ずつ書き出して、説明できたものに印を付けていきます。

# CLF-C02 チェックリストの例(試験ガイドのタスクから作る)
[分野1] クラウドの利点を説明できる(従量課金、スケーラビリティ など)
[分野1] AWS CAF(クラウド導入フレームワーク)が何のためのものか説明できる
[分野1] 固定費と変動費、ライトサイジングの意味を説明できる
[分野2] 責任共有モデルで、AWSと利用者の責任の境目を説明できる
[分野3] リージョン、AZ、エッジロケーションの関係を説明できる
[分野3] EC2・Lambda・ECSの違いを一文で説明できる
[分野4] Cost Explorer、Budgets、料金計算ツールの使い分けを説明できる

印が付かなかった項目が、そのまま次に勉強する場所になります。何を勉強すればいいか迷う時間がなくなるので、独学ではとても効果があります。

独学で勉強を進めるときのコツ

ここからは、実際に勉強を進めるときのコツを紹介します。

公式の無料の教材から始める

AWSは、AWS Skill Builderという学習サイトで、無料のデジタルトレーニングを公開しています。クラウドプラクティショナー向けの入門コースもあり、日本語で受けられるものもあります。

市販の参考書を買う前に、まずは公式の無料の教材で全体を一周してみるのがおすすめです。用語の使い方が試験と同じなので、問題文を読むときに迷いにくくなります。

さらに、公式の練習問題(Official Practice Question Set)も用意されています。本番と同じ形式の問題に触れられるので、勉強の最初と最後の2回解いてみると、自分の伸びが分かります。

手を動かすのは「確認」のために

CLF-C02は構築の試験ではありませんが、マネジメントコンソールを少し触っておくと、サービスのイメージがつかみやすくなります。

ただし、手を動かすのは「どんな画面で、何を設定するのか」を確認する程度で十分です。構築の練習に時間をかけすぎると、試験範囲の勉強が進まなくなってしまいます。

AWSアカウントを作るときは、無料で使える範囲や条件を公式ページで必ず確認しておきましょう。思わぬ料金がかからないように、予算のアラートも最初に設定しておくと安心です。料金が発生してしまう例は『EC2の無料枠を超えて課金されてしまった話』で紹介しています。

似たサービスは表で比べて覚える

CLF-C02でよく迷うのが、名前や役割が似ているサービスです。

1つずつ覚えるより、似たものを表に並べて「どこが違うのか」で覚えるほうが、問題で迷いにくくなります。

よく迷う組み合わせ 覚え方
CloudTrail と CloudWatch CloudTrailは「だれが何の操作をしたか」、CloudWatchは「リソースの状態(数値やログ)」
Cost Explorer と Budgets Cost Explorerは過去の料金を分析、Budgetsは予算を決めて超えそうなら通知
料金計算ツール と Cost Explorer 料金計算ツールは使う前の見積もり、Cost Explorerは使ったあとの分析
Direct Connect と Site-to-Site VPN Direct Connectは専用の接続、VPNはインターネット上に暗号化した通り道を作る

こういう比較表を、勉強しながら自分で作っていくのがおすすめです。自分で作った表は、試験の直前の見直しにもそのまま使えます。

分野ごとの練習問題に挑戦してみよう

ここまでの内容を、オリジナルの練習問題で確認してみましょう。4つの分野から7問を用意しました。

なお、基本的な問題は『CLF-C02の練習問題10問』、本番形式の解き方は『CLF-C02の模擬試験の使い方』でも扱っています。今回の問題は、それらとは別のものです。

問題1:クラウド導入の計画(分野1)

ある会社が、クラウドへの移行を計画しています。技術面だけでなく、人材やガバナンスなどの観点から、組織としての準備を整理したいと考えています。このときに参考にするものはどれでしょうか?

  • A. AWS Cloud Adoption Framework(AWS CAF)
  • B. AWS Trusted Advisor
  • C. AWS Direct Connect
  • D. Amazon CloudWatch

正解:A

AWS CAFは、クラウドの導入を組織として進めるための枠組みです。ビジネス、人材、ガバナンスなどの観点(パースペクティブ)から、必要な準備を整理できます。Trusted Advisorは、使っているAWSの環境をチェックするサービスなので、導入前の計画には使いません。

問題2:使用率の低いインスタンス(分野1)

CPUの使用率がいつも10%前後のEC2インスタンスを、性能の低い小さいインスタンスタイプに変更して、コストを下げました。この考え方を何と呼ぶでしょうか?

  • A. スケールアウト
  • B. ライトサイジング
  • C. BYOL(Bring Your Own License)
  • D. マルチリージョン

正解:B

ライトサイジングは、実際の使用量に合わせてリソースの大きさを適切に見直すことです。スケールアウトは台数を増やすことなので、コストを下げる考え方とは逆になります。BYOLは、手持ちのソフトウェアのライセンスをクラウドに持ち込むことです。

問題3:操作の記録(分野2)

AWSアカウントで、だれが、いつ、どのAPI操作を行ったのかを記録して、あとから調べられるようにしたいと考えています。使うサービスはどれでしょうか?

  • A. Amazon CloudWatch
  • B. AWS Config
  • C. AWS CloudTrail
  • D. Amazon Inspector

正解:C

CloudTrailは、AWSアカウントで行われたAPI操作を記録するサービスです。CloudWatchはリソースのメトリクスやログを監視するサービス、Configはリソースの設定がどう変わったかを記録するサービスです。Inspectorは脆弱性を見つけるサービスです。IAMの考え方は『IAMとは?』で詳しく解説しています。

問題4:同じ構成をコードで作る(分野3)

検証用と本番用で、同じ構成のAWS環境を何度も作りたいと考えています。構成をテンプレート(コード)として書いておき、そこから環境を作れるサービスはどれでしょうか?

  • A. AWS Management Console
  • B. AWS CloudFormation
  • C. AWS Trusted Advisor
  • D. Amazon Route 53

正解:B

CloudFormationは、インフラの構成をテンプレートに書いて、そこからリソースを作るサービスです。このようにコードでインフラを管理する考え方を、Infrastructure as Code(IaC)と呼びます。マネジメントコンソールは画面から手で操作する方法なので、同じ構成を何度も作るには向いていません。

問題5:オンプレミスとの専用の接続(分野3)

自社のデータセンターとAWSを、インターネットを経由しない専用の回線でつなぎたいと考えています。使うサービスはどれでしょうか?

  • A. AWS Site-to-Site VPN
  • B. Amazon CloudFront
  • C. AWS Direct Connect
  • D. Amazon Route 53

正解:C

Direct Connectは、オンプレミスとAWSを専用の接続でつなぐサービスです。Site-to-Site VPNも、オンプレミスとAWSをつなぐ方法ですが、インターネット上に暗号化した通り道を作るものなので、問題の条件に合いません。

問題6:ベストプラクティスのチェック(分野4)

いま使っているAWSの環境が、コストの最適化やセキュリティなどの面でベストプラクティスに沿っているかをチェックし、改善の推奨事項を出してくれるサービスはどれでしょうか?

  • A. AWS Trusted Advisor
  • B. AWS Health Dashboard
  • C. AWS Marketplace
  • D. AWS Pricing Calculator

正解:A

Trusted Advisorは、コストの最適化、セキュリティ、耐障害性などの観点から環境をチェックし、推奨事項を出すサービスです。Health Dashboardは、AWSのサービスやアカウントに影響するイベントを確認するためのものです。

問題7:過去の料金の分析(分野4)

過去数か月のAWSの利用料金を、サービスごとにグラフで確認し、どのサービスで料金が増えているかを分析したいと考えています。使うものはどれでしょうか?

  • A. AWS Budgets
  • B. AWS Cost Explorer
  • C. AWS Pricing Calculator
  • D. AWS Organizations

正解:B

Cost Explorerは、使ったあとの料金や使用量をグラフで分析するためのツールです。Budgetsは予算を決めて超えそうなときに通知するもの、Pricing Calculatorは使う前に料金を見積もるものです。

間違えやすいポイントのまとめ

練習問題で間違えた問題があったら、次の点を見直してみてください。

間違えやすいところ 見直すポイント
似た名前のサービス 「記録するのか、監視するのか、通知するのか」のように、動詞で区別する
料金のツール 使う前の見積もりか、使ったあとの分析かで分ける
接続の方法 専用の接続か、インターネットを経由するかで分ける
分野1の用語 CAF、ライトサイジング、BYOLなど、言葉の意味をそのまま問われる

CLF-C02の問題は、サービスの細かい設定より、「この目的ならどのサービスか」を問うものがほとんどです。勉強するときも、サービスの名前と目的をセットで覚えるようにしましょう。

AWSを使って実際にインフラを構築できるようになりたい方は、『AWSの勉強方法』も参考にしてください。クラウドの勉強をどこから始めるかは『クラウドの勉強は何から始めるか』にまとめています。

InfraAcademyで練習問題を解き進める

試験ガイドで勉強の順番を決めたら、あとは問題を解きながら、分からないところを埋めていきましょう。

InfraAcademyでは「AWS認定 クラウドプラクティショナー模擬試験150問」を用意しています。4つの分野の問題を本番に近い形で解き進められます。

InfraAcademyの資格模擬問題 から、CCNAやLPICの問題集とあわせて確認できます。

試験のあとも見すえて、AWSの基礎を順番に学びたい方は、AWSロードマップ で学ぶ順番を確認してみてください。

まとめ

AWSクラウドプラクティショナー(CLF-C02)の勉強方法について、ポイントを振り返ります。

  • 試験ガイドの4つの分野とタスクが、勉強する範囲そのもの
  • CLF-C02は、サービスを作る力ではなく説明する力を問う試験
  • 未経験なら、分野1 → 3 → 2 → 4の順番で勉強すると進めやすい
  • タスクをチェックリストにして、説明できない項目から埋めていく
  • 似たサービスは、表に並べて違いで覚える

まずは試験ガイドを開いて、タスクを書き出すところから始めてみてください。何を勉強すればいいかが見えてくると、毎日の勉強も進めやすくなるはずです。

参考

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この記事を書いた人

ryu

株式会社InfraAcademy 代表 / エンジニア

大手メーカーでインフラエンジニアとして勤務した後、ベンチャー企業・スタートアップでフルスタックエンジニアを経験。その後、起業し学習サービス「InfraAcademy」を運営しています。
保有資格:ネットワークスペシャリストなど 運営会社:株式会社InfraAcademy

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