こんにちは、フルスタックエンジニアのryuです。
今回の記事では、DHCPリレーについて解説します。DHCPリレーとは、異なるネットワークにあるDHCPサーバーにDHCPの通信を中継する設定です。DHCPリレーの概要とDHCPリレーの設定方法などを詳しく解説します。RouterとLinuxでDHCPリレーを設定してみましょう。
目次
DHCPリレーとは?
DHCPリレーって何?
今回の記事では、DHCPリレーの概要と設定方法について解説します。DHCPリレーとは、異なるネットワークにあるDHCPサーバーに通信を中継する技術です。
DHCPリレーの概要を理解するためには、DHCPの通信のやり取りを理解する必要があります。初心者の方にも分かりやすいように詳しく解説します。
DHCPの通信の仕組み
DHCPサーバーは、クライアントへIPアドレスを自動で配布します。
クライアントはネットワークに接続したら、ブロードキャストでDHCPに問い合わせを行います。ブロードキャストで問い合わせを行うということは、同一ネットワーク全てに通信を行うということです。
しかし、異なるネットワークにDHCPサーバーが存在する場合、クライアントからの問い合わせのブロードキャストが届かないという問題があります。
この問題を解決するのがDHCPリレーです。
クライアントからDHCPサーバーに問い合わせするイメージは以下のような感じです。
DHCPサーバーへの問い合わせを「DHCP DISCOVER」と言います。DHCPサーバーとクライアントの通信の詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
DHCPリレーはDHCPの通信を中継する仕組み
DHCPリレーは、ブロードキャストで通信が届かない異なるネットワークに存在するサーバーへ中継するための設定です。
クライアントと同一ネットワークにあるルーターやサーバーへDHCPリレーの設定を行います。中継先のDHPCサーバーを指定することで、DHCPリレーは異なるネットワークのサーバーへ通信を行うことができます。
DHCPリレーの設定方法
ここからは、DHPリレーの設定方法について解説します。DHCPリレーはRouterやサーバーで設定することができます。どちらも簡単に設定することができます。
RouterでDHCPリレーを設定する方法
まず、RouterでDHCPリレーを設定する方法についてです。DHCPリレーはRouterやL3スイッチなどのデフォルトゲートウェイとなるネットワーク機器に設定します。
Ciscoの機器の場合、以下のように設定します。
//dhcpサービスが有効になっていない場合
# service dhcp
//設定するインターフェース
# interface GigabitEthernet 0/1
//DHCPリレーの設定
-if)# ip helper-address 192.168.1.1
DHCPリレーの設定値は、「ip helper-address」です。DHCPサーバーのIPアドレスを指定します。クライアントが接続されているインターフェースに設定しましょう。
LinuxでDHCPリレーを設定する方法
次にLinuxでDHCPリレーを設定する方法です。LinuxでDHCPリレーを設定するためには、「dhcrelay」のインストールを行います。
apt-get update
apt-get install isc-dhcp-relay
「isc-dhcp-relay」をインストールすると、DHCPのIPアドレスを入力する画面が表示されます。続いて、インターフェースの入力画面が表示されます。
コマンドで設定する場合は、以下のように設定します。
dhcrelay -i eth0 192.168.1.1
DHCPリレーまとめ
今回の記事では、DHCPリレーについて解説しました。まとめると以下のようになります。
- DHCPリレーとは異なるネットワークのDHCPサーバーに中継する設定
- ルーターやサーバーで設定する
DHCPリレーはインフラエンジニアなら必須の知識なので覚えておきましょう。当ブログでは、このようなITに関する知識を発信しているので興味のある方は是非ご覧ください。
さらにネットワークについて勉強したい方はこちらの参考書がオススメです。