こんにちは、フルスタックエンジニアのryuです。
インフラエンジニアの資格試験って、たくさんあるけど、どれから取得したらいいの?おすすめの資格試験は?
そう思ったことはありませんか?
この記事では、
を解説します。
私自身も、さまざまな資格試験に挑戦しました。最終的には高度試験のネットワークスペシャリストを取得しました。しかし、何回も不合格になりました。
もっと、自分のレベルに合わせて1歩ずつ資格試験に挑戦すれば、不合格の回数を減らせたかもしれません。そのような経験から、どのような順序でインフラエンジニアの資格試験を取得すれば良いのかを解説します!
目次
インフラエンジニアの資格試験にはどのようなものがあるのか?
まずは、インフラエンジニアの資格試験にはどのようなものがあるのかをご紹介します。
資格試験の一覧
資格試験名 | 説明 |
---|---|
IPA国家資格(ITパスポート、基本情報など) | ITに関する問題が出題される。インフラエンジニアに限らずエンジニアとして必要な内容が出題される。 |
LPIC | Linuxに関する問題が出題される。 |
LinC | Linuxに関する問題が出題される。 |
Cisco技術者認定(CCNAなど) | ネットワーク(Cisco機器)に関する問題が出題される。 |
AWS認定資格 | AWSに関する問題が出題される。 |
Azure認定資格 | Azureに関する問題が出題される。 |
ORACLE MASTER(オラクルマスター) | データベースに関する問題が出題される。 |
ITIL認定試験 | システム運用などに関する問題が出題される。 |
それぞれの資格試験についてさらに詳しく解説します。
IPA国家試験
まずは、IPA情報処理推進機構が運営している資格試験です。こちらは国家資格になり、レベル別に試験があります。
レベル1
- ITパスポート
レベル2
- 基本情報技術者試験
- 情報セキュリティスペシャリスト
レベル3
- 応用情報技術者試験
レベル4
- ネットワークスペシャリスト
- データベーススペシャリスト
- エンベデッドシステムスペシャリスト
- システムアーキテクト
- ITストラジスト
- プロジェクトマネージャー
- ITサービスマネージャー
- システム監査技術者
- 情報処理安全確保支援士試験
この中で、インフラエンジニアに関連するものは、以下の通りです。
レベル1~3までは、ITに関する知識が全般的に出題されます。インフラの基礎知識はもちろん、プログラミングやマネジメントなど幅広く出題されます。
レベル4からは専門知識に特化した内容が出題されます。ネットワークスペシャリストでは、ネットワークやサーバー周辺の知識、データベーススペシャリストではデータベース、システムアーキテクトではシステム設計などが出題されます。
関連記事:ITパスポートを独学で取得する方法は?【独学で勉強して合格できるのか?】
関連記事:社会人がITパスポートに合格するために必要な勉強時間は?
LPIC
LPICは、Linux技術者認定試験です。LinuxはサーバーのOSとして幅広く使われています。
Linuxを使えるスキルは、インフラエンジニアとしては必須です。
そのようなLinuxに関する問題がLPICでは出題されます。
LPICはレベル1~レベル3まであります。LPICレベル1では、Linuxの基本的なコマンドやLinuxの仕組みについて出題され、レベル2ではサーバー構築に関する知識、レベル3では、専門的な知識が出題されます。
関連記事:LPICLevel1を学習するためのおすすめサイト5選【LPICを学習してLinuxの基礎を固めよう】
関連記事:LPICの練習問題ができるサイトInfraAcademy(インフラアカデミー)のご紹介です!
LinuC
LinuCはLPIC同様、Linuxに関する資格試験です。LPICとは、運営している会社が違います。
LinuCもレベル1~レベル3まであります。
Cisco技術者認定(CCNAなど)
Cisco技術者認定資格は、Ciscoシステムズ社が認定するネットワークのスキルを証明する資格の総称です。
Cisco技術者認定資格は5つのレベルに区分されており、「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の順番で難易度が上がります。
それぞれのレベルに合った資格試験が用意されています。
エントリー
- CCT
アソシエイト
- CCNA
プロフェッショナル
- CCNP
エキスパート
- CCIE
- CCDE
アーキテクト
- CCAr
一般的には、CCNAから取得を目指す方が多いと思います。CCNAでは、ルーターやスイッチに関する基本的なコマンドやプロトコルについて出題されます。
AWS認定資格
AWS認定資格とは、AWSに関する資格試験です。AWSは、Amazonのクラウドサービスです。近年、Webアプリなどはクラウドを使って構築することが多くなりました。インフラエンジニアとしては、クラウドの知識も身につけておきたいところです。
AWS認定資格には、レベル別にさまざまな種類があります。
初級
- Cloud Practitioner(クラウドプラクティショナー/CLF-C01)
中級
- Solutions Architect(ソリューションアーキテクト)アソシエイト(SAA-C02)
- Developer(デベロッパー)アソシエイト(DVA-C01)
- SysOps Administrator(シスオプス アドミニストレーター)アソシエイト(SOA‐C02)
上級
- Solutions Architect(ソリューションアーキテクト)プロフェッショナル(SAP-C01)
- DevOps Engineer(デブオプス エンジニア)プロフェッショナル(DOP-C01)
Azure認定資格
Azure認定資格とは、Microsoftが運営するクラウドサービスのAzureに関連した問題が出題されます。全部で27種類あり、難易度や役割によって分類されています。
Fundamentals(初級)の資格試験が3種類、Associate(中級)が11種類、Expert(上級)が1種類、Specialty(専門分野)が5種類、その他の種類があります。
詳しくは、こちらの記事で解説されています。
どの順番で資格試験を取得すれば良いの?
どの資格試験から取得したらいいの?
先ほどまで、インフラエンジニアの資格試験の種類を解説しました。ここからは、資格試験を取得する順番について解説します。
取得する順番は以下の通りです。
経験年数 | 資格試験 |
---|---|
インフラエンジニア0年目 | ITパスポート |
インフラエンジニア1年目 | LPICレベル1、LinuCレベル1、CCNA、基本情報技術者試験、情報セキュリティスペシャリスト |
インフラエンジニア2~3年目 | LPICレベル2、LinuCレベル2、AWS認定資格、Azure認定資格、応用情報技術者試験、ORACLE MASTER |
インフラエンジニア4年目~ | ネットワークスペシャリスト、情報処理安全確保支援士試験、データベーススペシャリスト、LPICレベル3、LinuCレベル3、CCNP |
上記以降 | システムアーキテクト、CCIE、ITIL認定試験 |
インフラエンジニア0年目に挑戦する資格試験
インフラエンジニア0年目に挑戦する資格試験は、「ITパスポート」です。
ITパスポートは、社会人に必要なITの知識が出題される国家試験です。インフラエンジニアに限らず、全ての社会人向けの資格試験です。
インフラエンジニアになる前の段階でITパスポートを取得することをおすすめします。インフラエンジニアの勉強に必要な基礎知識をITパスポートで身につけることができます。例えば、2進数やパソコンのハードウェアなど、基本的な知識が身に付きます。
インフラエンジニア1年目に挑戦する資格試験
インフラエンジニア1年目に挑戦する資格試験は、「LPICレベル1、LinuCレベル1、CCNA、基本情報技術者試験、情報セキュリティスペシャリスト」です。
もちろん、上記の資格試験を1年間で全て取得するのは難しいので、1~2個の取得を目指しましょう。
インフラエンジニア1年目に求められるスキルは、実務に必要な知識です。LPIC、LinuC、CCNAはLinuxやネットワークのコマンドに関する問題が出題されます。これらの資格試験の勉強をすることで、実務に必要なスキルが身に付きます。ただ、資格試験の過去問を暗記して合格すると、実務では活かせないので、しっかりと実機などで練習しながら、資格試験の勉強をしましょう。
Linuxやネットワークを実機で練習したい方は、こちらの学習サイトがおすすめです。
コマンドを動かして実践的に学ぶInfraAcademy(インフラアカデミー)
インフラエンジニア2~3年目に挑戦する資格試験
インフラエンジニア2~3年目は、「LPICレベル2、LinuCレベル2、AWS認定資格、Azure認定資格、応用情報技術者試験、ORACLE MASTER」です。
インフラエンジニア2~3年目に求められるスキルは、一人で業務を遂行できるスキルです。基礎的な内容はもちろん、どのような状況でも対応できる幅広い知識が必要です。
Linuxについて深掘りしたい方は、LPICやLinucCのレベル2試験に挑戦してみてもよいでしょう。さらに、最近では、クラウドでシステムを構築することが多いので、AWSやAzureの認定試験に挑戦してみましょう。アプリのインフラを作っているエンジニアについては、CRACLE MASTERといったデータベースに特化した資格試験を勉強するのもおすすめです。
インフラエンジニア4年目以降に挑戦する資格試験
インフラエンジニア4年目以降に挑戦する資格試験は、「ネットワークスペシャリスト、情報処理安全確保支援士試験、データベーススペシャリスト、LPICレベル3、LinuCレベル3、CCNP」です。
インフラエンジニア4年目以降に求められるスキルは、専門的なスキルです。業務を1人で遂行するのはもちろん、部下への教育などさまざまな業務を行うことになります。そのため、専門的かつ応用的なスキルが求められます。
インフラエンジニア4年目以降は、技術の深掘りをして、高度な資格試験に挑戦しましょう。
さらにスキルを上げたい場合に挑戦する資格試験
さらにスキルを上げたい場合に挑戦する資格試験としては、「システムアーキテクト、CCIE、ITIL認定試験」です。
システムアーキテクトやCCIEは、ネットワークスペシャリスト試験に比べてさらに難しくなります。インフラエンジニアとして、さらにスキルを磨きたい方は挑戦してみてください。
ITIL認定試験は、そこまで難しい資格試験ではありません。しかし、インフラエンジニアというよりは、サービス運用寄りの資格試験となります。インフラエンジニアとしてさらにスキルを磨きたい場合、インフラの知識だけでなく周辺の知識も必要となります。そのような場合にITIL認定試験などがおすすめです。
高度な資格試験に合格すると、さまざまなメリットがあります。スキルが上がるのはもちろんですが、年収が上がったり、ポジションが上がったりなどさまざまです。
インフラエンジニアとして上を目指す方はぜひ挑戦してみてください!
まとめ
今回の記事では、インフラエンジニアはどの順番で資格試験を取得すれば良いのかを解説しました。インフラエンジニアの年次別に、受験する資格試験を挙げました。
これから資格試験に挑戦する方やインフラエンジニアを目指して勉強したい方はぜひ参考にしてください。
以上で終わります。ここまでお読みいただきありがとうございました!