こんにちは、フルスタックエンジニアのryuです。
今回の記事は、基本情報技術者試験過去問解説です。共通鍵暗号化方式の特徴について解説します。共通鍵暗号化方式とは、暗号化と復号に同じ鍵を使う暗号化方式です。共通鍵暗号化方式について詳しく解説します!
共通鍵暗号方式の特徴はどれか
今回の記事では、以下の問題について解説します。
共通鍵暗号方式の特徴はどれか。
ア:暗号化通信に使用する場合,鍵を相手と共有する必要があり,事前に平文で送付することが推奨されている。
イ:暗号化通信をする相手が1人の場合,使用する鍵の個数は公開鍵暗号方式よりも多い。
ウ:同じ程度の暗号強度をもつ鍵長を選んだ場合,公開鍵暗号方式と比較して,暗号化や復号に必要な時間が短い。
エ:鍵のペアを生成し,一方の鍵で文書を暗号化すると,他方の鍵でだけ復号することができる。
出典:平成30年秋期 問38
答えは、『ウ』の「同じ程度の暗号強度をもつ鍵長を選んだ場合,公開鍵暗号方式と比較して,暗号化や復号に必要な時間が短い。」です。
さらに詳しく共通鍵暗号化方式について解説します!
共通鍵暗号化方式とは?
ここからは、共通鍵暗号化方式の概要について解説します!
暗号化と復号化の鍵が同じ暗号化方式
共通鍵暗号化方式とは、暗号化と復号化の鍵が同じ暗号化方式です。
具体的にどのように暗号化して復号化しているのかを解説します。
まず、データをやり取りするPC同士で暗号化・復号化するために共通の鍵を持ちます。これが共通鍵です。
そして、データを送る人は、この共通鍵を用いてデータの暗号化を行います。
そして、データを受け取った人は、共通鍵を使ってデータを復号化します。データを復号化することで、元のデータの中身を確認することができます。
このように共通鍵暗号方式は同じ鍵を使用してデータを暗号化したり復号化したりします。共通鍵暗号方式については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
共通鍵暗号方式は処理が高速
共通鍵暗号方式はその他の暗号方式と比べて、処理が高速という特徴があります。
しかし、共通鍵を安全に交換しなければならないというデメリットがあります。共通鍵が漏洩した場合第3者にデータの中身が見られるからです。
よって SSL/TLS通信では、初めの共通鍵の交換を公開鍵方式で実行し、共通鍵が確保できたら処理速度が速い共通鍵方式で通信を行います。
公開鍵暗号方式については、こちらの記事で解説しています。
過去問解説まとめ
今回の記事では、以下の問題について解説しました。
共通鍵暗号方式の特徴はどれか。
ア:暗号化通信に使用する場合,鍵を相手と共有する必要があり,事前に平文で送付することが推奨されている。
イ:暗号化通信をする相手が1人の場合,使用する鍵の個数は公開鍵暗号方式よりも多い。
ウ:同じ程度の暗号強度をもつ鍵長を選んだ場合,公開鍵暗号方式と比較して,暗号化や復号に必要な時間が短い。
エ:鍵のペアを生成し,一方の鍵で文書を暗号化すると,他方の鍵でだけ復号することができる。
出典:平成30年秋期 問38
答えは、『ウ』の「同じ程度の暗号強度をもつ鍵長を選んだ場合,公開鍵暗号方式と比較して,暗号化や復号に必要な時間が短い。」です。
その他の解答の解説については、以下の通りです。
- ア→鍵を通信回線を介して相手に送る際には暗号化。漏洩すると、第三者が復号可能になってしまう。
- イ→共通鍵暗号方式では2人が共通の鍵を使用するので1つ、公開鍵暗号方式では公開鍵と秘密鍵のペアを使用するため2つが必要。
- エ→公開鍵暗号方式の特徴
当ブログでは、このようなネットワークに関する内容や基本情報技術者試験の過去問解説をしているので興味のある方は引き続きご覧ください。