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LPIC 102の直前対策は、シェル・ネットワーク・セキュリティから。残り1週間の見直し方と確認問題3問

著者: ryu | #Linux #LPIC #資格
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こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

この記事は、LPIC-1の102試験を1週間後に控えている人に向けて書いています。

101試験に受かって、勢いで102の申し込みをしたものの、範囲が広くてどこから見直せばいいか分からない。そんな状態の人も多いのではないでしょうか。

102試験は、シェルスクリプトからデスクトップ、メール、印刷、ネットワーク、セキュリティまで、話題があちこちに飛びます。全部を同じ熱量で見直すと、1週間ではとても足りません。

そこでこの記事では、出題の多いシェル・ネットワーク・セキュリティ(ユーザー管理を含む)を軸に、残りの1週間でどう見直すかを整理します。最後に、今日打っておきたいコマンドと確認問題3問も用意しました。

102試験の形式と、出題の多い項目

まずは本番の条件を確認しておきましょう。LPIの公式サイトで案内されている内容は、次のとおりです。

項目 内容
試験番号 102-500(LPIC-1 バージョン5.0)
試験時間 90分
問題数 60問
合格点 200〜800点のスコアで500点
認定の条件 101試験と102試験の両方に合格する

LPICの出題範囲には、項目ごとに「重み」という数字が付いています。LPIのFAQでは、重み1につき1問が出題されると説明されています。

重みが5の項目からは5問、重みが1の項目からは1問が出題される。重みの合計は60で、問題数と同じになる。

102試験の主な項目の重みを、LPIの公式の出題範囲(Objectives)から拾うと次のようになります。

主題 主な項目と重み
105 シェルとシェルスクリプト 105.1 シェル環境のカスタマイズ:4、105.2 簡単なスクリプトの作成:4
106 ユーザーインターフェースとデスクトップ X11、デスクトップ、アクセシビリティ。重みの小さい項目が中心
107 管理タスク 107.1 ユーザーとグループの管理:5
108 必須システムサービス 108.2 システムのログ:4
109 ネットワークの基礎 109.1 インターネットプロトコルの基礎:4、109.2 ネットワークの設定:4
110 セキュリティ 110.3 暗号化によるデータの保護:4

102試験でいちばん重みが大きいのは、107.1 のユーザーとグループの管理です。そのほか、シェルの2項目、ネットワーク、ログ、暗号化にも重み4の項目が並んでいます。

つまり、直前の1週間は、シェル・ネットワーク・セキュリティとユーザー管理の3つを先に固めるのが、点数につながりやすい順番です。

102試験の直前に点数が伸びない原因

102試験で直前に伸び悩む人には、101試験とは少し違う原因があります。よく見かけるものを3つ挙げます。

101と同じやり方で、コマンドだけを覚えている

101試験は、コマンドとオプションを覚えれば解ける問題が多めでした。102試験では、それに加えて設定ファイルの場所と書き方が問われます。

たとえば、ユーザー管理なら useradd のオプションだけでなく、/etc/passwd と /etc/shadow に何が書かれているかまで聞かれます。コマンドだけを覚えていると、ファイルの中身を問う問題で手が止まります。

ネットワークを「Linuxの話ではない」と後回しにしている

109のネットワークの主題では、ポート番号やIPアドレス、サブネットなど、Linuxに限らない基礎知識が出ます。

Linuxの勉強をしてきた人ほど、ここを後回しにしがちです。ただ、109は重み4の項目が並ぶ主題なので、捨てるとかなり苦しくなります。

出題の少ない主題に時間をかけすぎている

106のデスクトップや、108の印刷・メールは、普段触らないぶん覚えにくい分野です。覚えにくいところほど不安になって、つい時間をかけてしまいます。

でも、重みが小さい項目に何時間もかけるより、重み4〜5の項目を確実に取るほうが合格に近づきます。

記述式の問題に慣れていない

LPICでは、選択肢から選ぶ問題のほかに、コマンド名やファイルのパスを入力する記述式の問題も出ます。

選択肢を見れば分かるのに、何もないところから書こうとすると思い出せない、ということはよくあります。記述式で答えられるかどうかは、実際に自分の手で打ったことがあるかで大きく変わります。 問題集で正解した問題も、答えのコマンドを一度ターミナルで打っておくと安心です。

7日間の復習表

ここからは、残りの1週間をどう使うかです。1日目に弱点を洗い出し、2〜6日目で主題ごとに見直し、最後の日は総仕上げにあてます。

日 やること 中心にする項目
7日前 問題集を30問ほど解いて、主題ごとの正答率を出す 全体
6日前 シェル変数・環境変数・スクリプトの構文を見直す 105.1、105.2
5日前 ユーザーとグループの管理、cronとat 107.1、107.2
4日前 ポート番号、IPアドレス、ip コマンド、名前解決の設定 109.1〜109.4
3日前 sudo、SUID、SSHの鍵、GnuPG 110.1〜110.3
2日前 ログ、時刻の同期、メール、印刷、X11をまとめて確認 108、106
前日 7日前に間違えた問題だけを解き直す 苦手な項目

ポイントは、重みの小さい106と108の一部を2日前にまとめていることです。この2つは、用語とファイル名を表で確認するくらいにとどめて、深追いしないようにします。

7日前の洗い出しで正答率が特に低い主題があれば、その主題の日を2日に増やして、2日前の分を前日にまとめても構いません。表はあくまで目安なので、自分の弱点に合わせて入れ替えてください。

1日の進め方

1日の勉強は、問題を解く・コマンドを打つ・間違えたところを読む、の3つを回すのがおすすめです。

最初に、その日の項目の問題を10問ほど解きます。次に、出てきたコマンドや設定ファイルを実際にターミナルで確認します。最後に、間違えた問題に関係するところだけを参考書で読みます。

参考書を最初から読み直すのは、直前の時期には向いていません。読む量は、間違えたところだけに絞りましょう。

試験当日の時間配分も決めておく

90分で60問なので、1問にかけられるのは1分半です。見直しの時間を15分ほど残すなら、1問あたり1分ちょっとで進める必要があります。

迷った問題は、いったん答えを選んで印を付け、先に進みましょう。最後まで解いてから戻ったほうが、ほかの問題がヒントになって思い出せることもあります。

当日の流れを前もって決めておくと、本番で焦りにくくなります。直前の1週間のうちに、一度は時間を計って30問ほど続けて解いておくのがおすすめです。

今日やる練習:ターミナルで確かめておきたいこと

ここからは、今日のうちにターミナルで打っておきたいコマンドを3つのグループで紹介します。どれも、手元のLinuxやブラウザの練習環境でそのまま試せます。

1. シェル変数と終了ステータスを確かめる

まずは105の主題です。シェル変数と環境変数の違いは、自分で打ってみるといちばんよく分かります。

# シェル変数を作る(子プロセスには引き継がれない)
MYVAR=hello
bash -c 'echo "子プロセスから見ると: $MYVAR"'

# export すると環境変数になり、子プロセスに引き継がれる
export MYVAR
bash -c 'echo "子プロセスから見ると: $MYVAR"'

# 直前のコマンドの終了ステータスを見る
ls /etc/passwd > /dev/null; echo $?
ls /no/such/file 2> /dev/null; echo $?

1回目の bash -c では、MYVAR の中身は表示されません。export したあとの2回目で、はじめて hello が表示されます。

終了ステータスは、成功なら 0、失敗なら 0 以外になります。スクリプトの if や && は、この値を見て動いています。

2. ネットワークの設定を確かめる

次は109の主題です。自分のマシンのアドレス、経路、待ち受けているポート、名前解決の設定を順番に見ていきます。

# IPアドレスを確認する
ip addr show

# ルーティングテーブルとデフォルトゲートウェイを確認する
ip route show

# 待ち受けているTCPとUDPのポートを確認する
ss -tuln

# 名前解決に使うDNSサーバーと、問い合わせの順番を確認する
cat /etc/resolv.conf
grep hosts /etc/nsswitch.conf

# ポート番号とサービス名の対応を確認する
grep -w 22/tcp /etc/services

ip route show の default via の行が、デフォルトゲートウェイです。/etc/nsswitch.conf の hosts: の行では、/etc/hosts とDNSのどちらを先に見るかが決まります。

ポート番号は記述式でも問われるので、/etc/services で実際の対応を見ておくと記憶に残りやすいです。ネットワークの基本があやしい人は、ルーティングとは?やDNSの基本を先に読んでおくと理解が早くなります。

3. ユーザーと権限まわりを確かめる

最後は107と110の主題です。ユーザーの情報、パスワードの期限、SUIDが付いたファイルを確認します。

# 自分のUID・GID・所属グループを見る
id

# /etc/passwd の自分の行を見る(7つの項目がコロンで区切られている)
grep "^$USER:" /etc/passwd

# パスワードの有効期限の設定を見る
chage -l $USER

# SUIDが設定されたファイルを探す
find /usr/bin -perm -4000 -type f 2>/dev/null

# 自分がsudoで実行できるコマンドを確認する
sudo -l

/etc/passwd の7つの項目は、ユーザー名、パスワード(x)、UID、GID、コメント、ホームディレクトリ、ログインシェルの順です。順番まで問われることがあるので、自分の行を見ながら確認しておきましょう。

find の結果には、passwd など、一般ユーザーがroot権限の必要な処理をするためのコマンドが並ぶはずです。なぜ passwd にSUIDが必要なのかを説明できれば、110の問題にも強くなります。

確認問題3問

最後に、ここまでの内容を確かめる問題を3問用意しました。どれもオリジナルの問題です。答えを決めてから、下の解説を読んでください。

問題1

シェルで変数 NAME を定義したあと、同じシェルから起動した子プロセスでもその値を使えるようにしたい。実行するコマンドはどれですか?

  • A. set NAME
  • B. export NAME
  • C. unset NAME
  • D. echo $NAME

正解:B

export を付けると、シェル変数が環境変数になり、子プロセスに引き継がれます。unset は変数の削除、echo $NAME は値の表示です。set は引数なしで実行するとシェル変数の一覧を表示しますが、環境変数にする働きはありません。

問題2

SUIDが設定されたファイルを探す find コマンドとして正しいものはどれですか?

  • A. find / -perm -1000 -type f
  • B. find / -perm -2000 -type f
  • C. find / -perm -4000 -type f
  • D. find / -perm -0777 -type f

正解:C

特殊なアクセス権は、4000 がSUID、2000 がSGID、1000 がスティッキービットです。-perm -4000 は、SUIDのビットが立っているファイルを探します。-0777 は、所有者・グループ・その他のすべてに読み書き実行の権限があるファイルを探す指定です。

問題3

ユーザー sato のパスワードの有効期限や、最後にパスワードを変更した日などの情報を表示するコマンドはどれですか?

  • A. chage -l sato
  • B. usermod -L sato
  • C. id sato
  • D. groups sato

正解:A

chage -l は、/etc/shadow に記録されたパスワードの期限の情報を、読みやすい形で表示します。usermod -L はパスワードのロック、id はUID・GIDと所属グループの表示、groups は所属グループの表示です。

3問とも、選択肢に似た数字やコマンドが並んでいます。本番でも、こうした取り違えを狙った選択肢が出やすいので、違いを説明できるようにしておきましょう。

InfraAcademy で続ける

ここからの1週間は、問題を解くことと、コマンドを打つことを毎日くり返していきましょう。

InfraAcademy には、LPICの範囲を問題で確認できる「(無料)LPICの練習問題で毎日トレーニング300問」があります。7日前の洗い出しも、毎日の10問も、この問題集を使うと進めやすいです。InfraAcademy の資格模擬問題から始められます。

また、InfraAcademy のLinuxの講座では、ブラウザ上で動くLinuxの練習環境でコマンドを打てます。自分のパソコンにLinuxを用意していなくても、この記事のコマンドをそのまま試せます。

Linuxの学習全体の流れを確認したい人は、Linuxのロードマップも見てみてください。

まとめ

LPIC 102試験の直前1週間の過ごし方を整理しました。

ポイント 内容
試験の形式 90分・60問、200〜800点のスコアで500点が合格
優先する項目 107.1 ユーザー管理(重み5)と、シェル・ネットワーク・ログ・暗号化の重み4の項目
1週間の使い方 弱点の洗い出し → 主題ごとの見直し → 間違えた問題の解き直し
毎日やること 問題を解く・コマンドを打つ・間違えたところだけ読む

102試験の範囲は、サーバーを運用するようになるとすぐに使う知識ばかりです。直前の1週間で打ったコマンドは、試験のあとも必ず役に立ちます。

102の練習問題をもっと解きたい人はLPIC 102試験の練習問題10問、テキスト処理のコマンドを確認したい人はgrep・sed・awkの問題もどうぞ。101をこれから受ける人はLPIC 101試験の直前対策、勉強の進め方全体はLPICの勉強方法にまとめています。

あと1週間、重みの大きいところから順番に固めていきましょう。

参考

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この記事を書いた人

ryu

株式会社InfraAcademy 代表 / エンジニア

大手メーカーでインフラエンジニアとして勤務した後、ベンチャー企業・スタートアップでフルスタックエンジニアを経験。その後、起業し学習サービス「InfraAcademy」を運営しています。
保有資格:ネットワークスペシャリストなど 運営会社:株式会社InfraAcademy

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