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LANとWANの違いは?初心者向けに現役エンジニアが解説します【ITパスポート講座③】

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こんにちは、インフラエンジニアのryuです。

今回の記事では、LANとWANの違いについて、IT初心者向けにわかりやすく解説します。

LANやWANは、ネットワークを学び始めると必ず登場する用語です。しかし、どちらもネットワークを表すため、「何が違うの?」「WANはインターネットのこと?」と混乱しやすいのではないでしょうか。

最初に結論をまとめると、LANは家庭や会社などの限られた範囲で構築するネットワーク、WANは離れた場所にあるLAN同士をつなぐ広域ネットワークです。IPアドレスやルーターの役割とあわせて、順番に確認していきましょう。

LANとWANの違いとは?

LANとWANの違いがよくわからない・・・

LANとWANは、主にネットワークが広がる範囲と管理する組織が異なります。

  • LAN:家庭、学校、オフィス、建物内など、比較的狭い範囲のネットワーク
  • WAN:拠点間や地域間など、離れた場所をつなぐ広い範囲のネットワーク

たとえば、自宅のパソコンやスマートフォン、プリンターがWi-Fiルーターを通してつながっている状態はLANです。一方、自宅のLANから通信事業者の回線を経由して、遠くにあるWebサーバーへ接続するまでの広域なネットワークはWANに関係します。

「狭いのがLAN、広いのがWAN」と覚えるだけでも、最初の理解としては問題ありません。ただし、単純に距離だけで決まるわけではなく、誰が構築・管理しているかも重要なポイントです。

LANとは?

LAN(ラン)は、Local Area Networkの略です。日本語では、構内ネットワークやローカルエリアネットワークと呼ばれます。

家庭内、オフィス内、学校内など、利用者や組織が管理できる限られた範囲に構築されたネットワークがLANです。

LANの説明 LANは家庭内や職場内のネットワークのことです。無線LANやスイッチ、ルーターなどのネットワーク機器でLANを構築します。

家庭のLANを例に考えてみましょう。

Wi-Fiルーターにパソコン、スマートフォン、テレビ、ゲーム機などを接続すると、それぞれの機器が同じLANに参加します。同じLAN内であれば、ネットワーク対応プリンターへ印刷したり、NASに保存されたファイルを開いたりできます。

LANには、LANケーブルを使う有線LANと、Wi-Fiを使う無線LANがあります。会社ではスイッチを使って複数のパソコンやサーバーを接続し、部署ごとにネットワークを分けることもあります。

LANについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

LANとは?ネットワーク初心者向けに仕組みを解説

WANとは?

WAN(ワン)は、Wide Area Networkの略です。日本語では、広域ネットワークと呼ばれます。

WANは、地理的に離れたLAN同士を接続するためのネットワークです。通信事業者が提供する回線やサービスを利用して構築することが一般的です。

WANの説明 WANは、通信事業者が提供する回線などを利用して、離れた場所のLAN同士を接続します。

たとえば、東京本社のLANと大阪支社のLANを専用線やVPNで接続すれば、拠点をまたいだWANになります。社員は離れた場所にいても、社内システムやファイルサーバーへアクセスできます。

インターネットも、世界中のネットワークが相互につながった巨大な広域ネットワークです。そのため、WANを説明するときにインターネットが代表例として使われます。

ただし、WANとインターネットは完全に同じ意味ではありません。企業が拠点間だけで利用する閉じたWANもあります。WANは広い範囲をつなぐネットワークの総称であり、インターネットはその代表的な例だと理解しましょう。

LANとWANの違いを比較

LANとWANの違いを整理すると、次のようになります。

比較項目 LAN WAN
正式名称 Local Area Network Wide Area Network
主な範囲 家庭、オフィス、学校、建物内 拠点間、地域間、国内外
主な管理者 家庭、企業、学校など 通信事業者や企業
主な接続機器・サービス スイッチ、無線LANアクセスポイント、ルーター 通信回線、ルーター、VPN、専用線など
代表例 家庭内LAN、社内LAN インターネット、企業の拠点間ネットワーク

LANは自分たちで構築・管理する部分、WANは通信事業者などのサービスを利用して遠隔地へ接続する部分と考えると、イメージしやすくなります。

家庭では、Wi-Fiルーターの内側がLAN、ルーターから通信事業者側へ出ていく部分がWANです。家庭用ルーターに「LANポート」と「WANポート」があるのも、この境界を表しています。

LANとWANでは使われるIPアドレスの役割が違う

LANとWANを理解するうえで欠かせないのが、IPアドレスです。

IPアドレスとは、ネットワーク上で通信相手を識別するための番号です。よく住所に例えられます。

たとえば、IPv4では次のような形式で表します。

  • 192.168.1.10
  • 172.16.0.5
  • 203.0.113.10

IPアドレスには、主にプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスがあります。

プライベートIPアドレスとは?

プライベートIPアドレスは、家庭や会社などのLAN内で使用するIPアドレスです。

代表的な範囲は次のとおりです。

  • 10.0.0.0〜10.255.255.255
  • 172.16.0.0〜172.31.255.255
  • 192.168.0.0〜192.168.255.255

家庭のパソコンで「192.168.1.10」のようなIPアドレスが設定されている場合、それはLAN内で利用するプライベートIPアドレスです。

プライベートIPアドレスは、異なるLANで重複して使用できます。自宅のパソコンと、別の人の自宅にあるパソコンが、どちらも192.168.1.10を使っていても問題ありません。それぞれ別のLANに存在しているからです。

グローバルIPアドレスとは?

グローバルIPアドレスは、インターネット上で通信相手を識別するために使用されるIPアドレスです。原則として、インターネット上で重複しないように管理されています。

家庭からインターネットへ接続する場合、通信事業者からルーターなどにグローバルIPアドレスが割り当てられます。

「LANでは必ずプライベートIP、WANでは必ずグローバルIP」と機械的に覚えるより、プライベートIPは組織内で使うアドレス、グローバルIPはインターネット上で識別するアドレスと理解する方が正確です。

IPアドレスの基礎は、次の記事で詳しく解説しています。

LAN内の端末はどうやってインターネットへ接続する?

LAN内のパソコンには、一般的にプライベートIPアドレスが設定されています。しかし、プライベートIPアドレスは、そのままインターネット上の通信には利用できません。

そこで、ルーターがプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの変換を行います。

LANとWANの違いの図 LAN内の端末から送られた通信は、ルーターを経由してWAN側へ送信されます。

この変換に使われる仕組みがNATです。家庭用ルーターでは、複数の端末が1つのグローバルIPアドレスを共有できるように、IPアドレスだけでなくポート番号も利用するNAPTという方式が一般的です。実際の製品や教材では、NAPTを含めてNATと呼ぶこともあります。

たとえば、パソコンからWebサイトへアクセスすると、次のように通信します。

  1. パソコンがWebサイト宛てのデータをルーターへ送る
  2. ルーターが送信元のプライベートIPアドレスを変換する
  3. WANを通ってWebサーバーへデータが届く
  4. Webサーバーからの応答がルーターへ戻る
  5. ルーターが元のパソコンを判別してLAN内へ応答を転送する

利用者は意識していませんが、ルーターがLANとWANの境界で通信を中継しているため、パソコンやスマートフォンからインターネットへ接続できます。

NATについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

NATとは?なぜパソコンはインターネットに接続できるのか

LANを構成する主なネットワーク機器

LANを構築するときは、主にルーター、スイッチ、無線LANアクセスポイントなどを使用します。

ルーター

ルーターは、異なるネットワーク同士を接続する機器です。宛先IPアドレスとルーティングテーブルを確認し、パケットをどこへ転送するか判断します。家庭では、LANとインターネット側のネットワークを接続しています。

スイッチ

スイッチは、同じLAN内にある複数の機器を接続する機器です。宛先MACアドレスを確認し、必要なポートへデータを転送します。

無線LANアクセスポイント

無線LANアクセスポイントは、Wi-Fiを利用する端末をLANへ接続します。家庭用のWi-Fiルーターには、ルーター、スイッチ、アクセスポイントの機能が1台にまとめられています。

ネットワーク機器の違いは、次の記事も参考にしてください。

WANを構築する代表的な方法

企業が離れた拠点を接続する場合、インターネットVPN、IP-VPN、広域イーサネット、専用線などを利用します。

インターネットVPNは、インターネット上に暗号化された通信経路を作る方法です。IP-VPNや広域イーサネットは、通信事業者が提供するネットワークを利用して拠点を接続します。専用線は、特定の拠点間を専用の回線でつなぐ方法です。

最初からサービス名をすべて暗記する必要はありません。通信事業者の回線やサービスを利用し、離れたLANを接続するものだと理解できれば十分です。

LANとWANを実際に構築しながら学ぶ

LANとWANは、文章を読むだけでは関係をイメージしにくい分野です。

「ルーターはどこに置くのか」「IPアドレスはどの機器に設定するのか」「異なるネットワークへパケットを届けるには何が必要なのか」といった疑問は、実際にネットワークを構築すると理解しやすくなります。

InfraAcademyのネットワーク入門講座では、IPアドレス、ルーティング、スイッチ、VLAN、NAT、ACLなどを基礎から学習できます。

ブラウザ上のネットワークシミュレーターを使うため、専用ソフトをインストールする必要はありません。機器を配置し、IPアドレスやルーティングを設定しながら、ネットワークがつながる仕組みを実践的に確認できます。

ネットワークの学習後にサーバー操作へ進みたい方は、Linux入門講座もおすすめです。また、クラウド上でネットワークやサーバーを構築する仕組みを学びたい方は、AWS講座へ進むと、学んだ知識がどのように実務で使われるのか理解しやすくなります。

LANとWANの違いまとめ

今回は、LANとWANの違いについて解説しました。

  • LANは、家庭や会社などの限られた範囲に構築するネットワーク
  • WANは、通信事業者の回線などを利用して離れたLAN同士を接続するネットワーク
  • インターネットはWANの代表例だが、WANとインターネットは完全に同じ意味ではない
  • LAN内では、一般的にプライベートIPアドレスを使用する
  • インターネットとの通信では、グローバルIPアドレスやNATが関係する
  • ルーターは異なるネットワークを接続し、スイッチは同じLAN内の機器を接続する

LANとWANの違いは、ネットワークを学ぶうえでの出発点です。

ここが理解できると、IPアドレス、ルーティング、NAT、VPN、AWSのVPCなど、次に登場する技術もつながって見えるようになります。まずは、自宅のWi-Fiルーターを境界として、LAN側とWAN側がどこにあるのか考えてみてください。身近な構成に置き換えることで、ネットワークの仕組みを理解しやすくなります。

Next Action

記事で読んだ内容を、講座で実装してみましょう

InfraAcademyでは、ブラウザ上でLinuxやネットワークの実践環境を使いながら学習できます。無料で始められる講座から、学習の流れを試せます。

この記事を書いた人

ryu

InfraAcademy運営 / エンジニア

エンジニア歴10年。Linux、ネットワーク、クラウドを中心に、実務で役立つインフラ技術を初心者にもわかりやすく解説しています。

X: @ryu63614894

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