こんにちは、InfraAcademyを運営しているryuです。
Linuxを勉強したいけれど、VirtualBoxやWSLの環境構築が難しそう。 まずは、Linuxコマンドを少しだけ試してみたい。
そんな方に便利なのが、ブラウザで動くLinux環境です。
Webサイトを開くだけでターミナルを操作できるため、Linuxをインストールする前でもコマンドを練習できます。
この記事では、ブラウザでLinuxを使えるサイトを5つ紹介します。それぞれの違いと、どのような人に向いているのかも解説します。
ブラウザで使えるLinux環境の比較¶
今回紹介するサービスは、以下の5つです。
| サービス | 特徴 | 学習教材 | おすすめの使い方 |
|---|---|---|---|
| InfraAcademy | Linux環境と日本語教材が一体 | あり | 基礎から順番に学ぶ |
| v86(Copy.sh) | 複数のOSをブラウザで起動 | なし | OSや仮想マシンを試す |
| JSLinux | Linuxをブラウザ上で動かせる | なし | コマンドを自由に試す |
| WebVM | Debian環境をWebAssemblyで実行 | なし | ブラウザ仮想化を体験する |
| JS/UIX | JavaScript製のUNIX風環境 | なし | 基本的なUNIX操作を試す |
どれも同じように見えますが、目的は少しずつ異なります。
コマンドの意味を学びながら進めたいのか、Linux環境だけを自由に触りたいのかで選びましょう。
Linuxシミュレーターとエミュレーターの違い¶
検索すると、LinuxシミュレーターやLinuxエミュレーターという言葉が出てきます。
厳密には、動作の仕組みに違いがあります。
エミュレーターは、CPUやコンピューターの動きをソフトウェア上で再現し、OSを動かします。
一方、学習サイトでは、実際のLinux環境やコンテナへブラウザから接続して操作するものもあります。
ただ、Linuxを勉強する方にとって大切なのは、呼び方よりも次の点です。
- どのコマンドを使えるか
- 作成したファイルを保存できるか
- パッケージをインストールできるか
- 教材や練習問題があるか
- サーバー構築まで練習できるか
ここからは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
インフラ学習サイトInfraAcademy¶
最初に紹介するのは、私が運営しているInfraAcademyです。
InfraAcademyは、Linuxやネットワークを実際に操作しながら学べるインフラ学習サイトです。
ブラウザ上に教材とターミナルが表示されるため、説明を読んだあと、そのままコマンドを実行できます。
教材を読みながらLinuxを操作できる¶
一般的なブラウザLinuxは、ターミナルだけが表示されます。
自由に操作できる反面、初心者は何を入力すればよいのか分からなくなることがあります。
InfraAcademyでは、pwd、cd、lsなどの基本コマンドから、ファイル権限、パッケージ管理、シェルスクリプトまで順番に学べます。
Linux環境を準備する必要はありません。
複数のLinux環境を起動できる¶
講座によっては、複数のLinux環境を使った操作もできます。

2台のLinuxを使い、サーバー間の通信やファイル転送などを確認できます。
Linux入門だけでなく、Webサーバー、DNS、SSH、Dockerなどを実際に構築したい方に向いています。
一部の講座は無料で試せます。
v86(Copy.sh)¶
v86は、ブラウザ上でx86コンピューターを再現するエミュレーターです。
Linuxだけでなく、Windows、FreeDOS、ReactOSなど、さまざまなOSを起動できます。

会員登録をしなくても、用意されているOSを選んで試せます。
Linuxコマンドを順番に勉強するサイトというより、ブラウザ上でOSが動く仕組みを体験したい方に向いています。
複数のLinux系OSが用意されていますが、起動時間や操作感は、選択するOSとパソコンの性能によって異なります。
また、日本語キーボードでは記号の位置が合わないことがあります。
JSLinux¶
JSLinuxは、Fabrice Bellard氏が開発しているブラウザ上のLinux環境です。
複数のCPUやOSの組み合わせが用意されており、ターミナル型と画面表示型の環境を選べます。

Linuxが起動すると、通常のターミナルに近い形でコマンドを実行できます。
会員登録をしなくても基本的な操作を試せます。
ただし、日本語教材や練習問題は付いていません。
ある程度Linuxコマンドを知っていて、自由にコマンドを試したい方に向いています。
WebVM¶
WebVMは、WebAssemblyを利用してブラウザ上でLinuxを動かす仮想環境です。
Debian環境が用意されており、ブラウザ内でLinuxのバイナリを実行できます。

ターミナルを開くと、Linuxコマンドを自由に試せます。
ブラウザ上の仮想化技術を体験したい方や、Debian環境を少し触ってみたい方に向いています。
一方で、一般的なLinuxサーバーとまったく同じ環境ではありません。
ブラウザの制約があるため、すべての機能やネットワーク操作を同じように使えるとは限りません。
JS/UIX¶
JS/UIXは、JavaScriptで作られたUNIX風の環境です。
ブラウザ上でシェル、仮想ファイルシステム、プロセス管理などを操作できます。

lsやcdなどの基本的な操作を試せますが、本物のLinuxディストリビューションを動かしているわけではありません。
利用できるコマンドにも制限があります。
Linuxサーバーの構築を学ぶ用途より、UNIX風のターミナルを気軽に体験する用途に向いています。
ブラウザLinuxのメリット¶
ブラウザLinuxの大きなメリットは、環境構築をせずに始められることです。
VirtualBoxでは、ソフトウェアのインストール、ISOファイルの準備、メモリやネットワークの設定が必要です。
ブラウザLinuxなら、Webサイトを開くだけでコマンドを入力できます。
パソコンの設定を大きく変更したくない方や、Linuxが自分に合うか試したい方にも便利です。
ブラウザLinuxの注意点¶
ブラウザLinuxは便利ですが、実際のサーバーとすべて同じではありません。
サービスによって、以下のような制限があります。
- ファイルが終了後に消える
- root権限を使えない
- パッケージを追加できない
- 外部ネットワークへ接続できない
- 利用できるコマンドが限られる
- ブラウザを閉じると環境が初期化される
重要なファイルを作る場合は、保存できる環境なのか確認してください。
また、パスワード、秘密鍵、個人情報などを練習用の環境へ入力しないようにしましょう。
どのブラウザLinuxを選べばよい?¶
最後に、目的別の選び方を整理します。
Linuxを初めて学ぶ方や、何を練習すればよいか分からない方は、教材が付いているInfraAcademyが向いています。
Linux環境だけを自由に触りたい方は、JSLinuxやWebVMを試してみるとよいでしょう。
複数のOSやエミュレーターそのものに興味がある方は、v86が面白いです。
JS/UIXは、簡単なUNIX操作を気軽に体験したい場合に使えます。
私もLinuxを学び始めたころは、コマンドの一覧を読んでも、どの場面で使うのか分かりませんでした。
Linuxは、実際にファイルを作り、移動し、削除してみることで少しずつ理解できます。
環境選びで止まってしまうより、まずはブラウザ上で1つコマンドを実行してみてください。
Linuxを基礎から学びたい方へ¶
InfraAcademyでは、ブラウザ上のLinux環境を使い、教材を読みながらコマンドを練習できます。
最初はpwd、cd、lsなどの基本操作から始められます。
さらにLinuxの管理やシェルスクリプトまで学びたい方は、Linux中級講座も確認してみてください。