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こんにちは、フルスタックエンジニアのryuです。

今回の記事では、Ciscoスイッチの設定方法をまとめて紹介します。

Ciscoスイッチを勉強し始めると、IPアドレス、VLAN、アクセスポート、トランクポート、EtherChannelなど、いろいろな設定が出てきます。

1つずつ見ると難しくありませんが、最初は「どの設定から覚えればいいの?」と迷いやすいんですよね。

そこでこの記事では、Ciscoスイッチでよく使う設定を、初心者が学びやすい順番に整理しました。各項目から詳しい解説記事へ進めるので、分からないところから確認してみてください。

Ciscoスイッチでは何を設定するの?

Ciscoスイッチは、PCやサーバーなどの機器をLAN内で接続するためのネットワーク機器です。

家庭で使うスイッチングハブであれば、LANケーブルを挿すだけで使えることが多いです。一方、企業ネットワークで利用するCiscoスイッチでは、ネットワークの構成に合わせてさまざまな設定を行います。

例えば、次のような設定です。

  • スイッチを管理するためのIPアドレス
  • VLANによるネットワークの分割
  • アクセスポート、トランクポート
  • デフォルトゲートウェイ
  • パスワードやポートセキュリティ
  • EtherChannelによるリンクの冗長化・帯域確保

最初から全部覚える必要はありません。

まずは「スイッチを操作する」「IPアドレスを設定する」といった基本から始めて、その後にVLANやトランクポートへ進むと理解しやすくなります。

まずはCiscoスイッチの基本設定を覚えよう

最初に覚えたいのが、Ciscoスイッチを操作するための基本設定です。

コマンドモードを理解する

Cisco機器では、どのモードにいるかによって実行できるコマンドが変わります。

例えば、ログイン直後はユーザーEXECモードです。

Switch>

enableを実行すると、特権EXECモードへ移動します。

Switch> enable
Switch#

さらにconfigure terminalを実行すると、設定を変更するためのグローバルコンフィグレーションモードへ移動します。

Switch# configure terminal
Switch(config)#

Ciscoスイッチを初めて触ると、「本に書いてあるコマンドを入力したのに実行できない」ということがあります。

その原因が、コマンドモードの違いであることも多いです。

まずは、どのモードで何を設定するのかを理解しておきましょう。

スイッチのコマンドモードについて解説【ユーザー、特権、コンフィグレーションモードとは?】

スイッチにIPアドレスを設定する

Ciscoスイッチをネットワーク経由で管理する場合は、管理用のIPアドレスを設定します。

「スイッチはMACアドレスを使って通信するのに、なぜIPアドレスが必要なの?」と思うかもしれません。

通常のL2スイッチがフレームを転送するときはMACアドレスを利用します。ただし、管理者が別のPCからスイッチへ接続したり、スイッチ自身がIP通信したりするためには管理用のIPアドレスが必要です。

スイッチにIPアドレスを設定する流れは、次の記事で詳しく解説しています。

スイッチにIPアドレスを設定する方法解説【CiscoSwitchを設定する】

デフォルトゲートウェイを設定する

スイッチを別のネットワークにあるPCから管理したい場合は、デフォルトゲートウェイも重要になります。

同じネットワーク内だけで通信する場合は必要ありませんが、別ネットワークへ通信するときにはルーターへパケットを渡す必要があります。

その「別ネットワークへ出るときの送り先」がデフォルトゲートウェイです。

スイッチにデフォルトゲートウェイを設定する方法解説【なぜデフォルトゲートウェイを設定するのか?】

パスワードを設定する

スイッチには、管理者以外の人が自由に設定を変更できないようにパスワードを設定します。

特権EXECモードへ入るためのパスワードや、コンソール接続時のパスワードなどがあります。

ネットワーク機器は設定を1つ変更するだけで通信に影響が出ることがあります。そのため、実際の環境では「誰でも設定変更できる状態」にしてはいけません。

学習するときも、基本設定の一つとしてパスワード設定を覚えておきましょう。

スイッチにパスワードを設定する方法解説【特権モードとコンソールにパスワードを設定する】

アクセスポートとトランクポートを理解しよう

Ciscoスイッチを勉強するうえで、必ず覚えておきたいのがアクセスポートとトランクポートです。

最初は名前が似ていて混乱しやすいのですが、役割は大きく異なります。

アクセスポートは、基本的に1つのVLANに所属するポートです。PCやプリンターなどの端末を接続するときによく利用します。

一方、トランクポートは複数のVLANの通信を流すためのポートです。スイッチ同士を接続するときや、VLAN間ルーティングを行うときなどに利用します。

例えば、次のようなイメージです。

PC
│
│ アクセスポート(VLAN10)
│
Switch1
│
│ トランクポート(VLAN10、VLAN20)
│
Switch2
│
│ アクセスポート(VLAN20)
│
PC

この違いが分かると、VLANの設定もかなり理解しやすくなります。

スイッチのアクセスポートとトランクポートの違いとは?概要や設定方法などを詳しく解説

VLANを使ってネットワークを分割する

スイッチの基本設定を覚えたら、次はVLANです。

VLANとは、1台のスイッチを仮想的に複数のネットワークへ分割する技術です。

例えば、同じスイッチに営業部と経理部のPCを接続していても、VLANを分ければ別々のネットワークとして扱うことができます。

Switch
├─ VLAN10:営業部
│  ├─ PC1
│  └─ PC2
│
└─ VLAN20:経理部
   ├─ PC3
   └─ PC4

VLANはCiscoスイッチを学ぶうえで非常に重要です。

「VLANを作る」「ポートをVLANへ所属させる」「複数のVLANをトランクポートで流す」という流れで理解すると分かりやすいです。

VLANとは?VLANの仕組み、スイッチへの設定方法などを詳しく解説します

ネイティブVLANとは?

トランクポートを勉強すると、ネイティブVLANという言葉も出てきます。

通常、トランクポートを通るEthernetフレームには、どのVLANの通信なのかを識別するための情報が付与されます。

一方、ネイティブVLANの通信はタグなしで扱われます。

最初から細かい仕組みまで暗記する必要はありませんが、トランクポートを理解したあとにネイティブVLANまで学んでおくと、Ciscoスイッチの設定をより深く理解できます。

ネイティブVLANとは?概要やスイッチへの設定方法を詳しく解説

スイッチをリモートから操作する

ネットワーク機器は、必ずしも機器の目の前で設定するわけではありません。

実際には、管理用PCからネットワーク経由でスイッチへ接続し、設定を確認・変更することがあります。

リモート接続の仕組みを理解する教材として、Telnet接続についても解説しています。

スイッチへTelnet接続を有効にする方法解説【スイッチをPCからリモートで操作しよう】

ただし、Telnetは通信内容が暗号化されません。

そのため、実際のネットワークでリモート管理を行う場合は、基本的にSSHなど暗号化された方式を利用します。

Telnetは「ネットワーク越しにCisco機器を操作する仕組みを理解する」という目的で学ぶとよいでしょう。

EtherChannelで複数の回線をまとめる

スイッチ同士を複数本のケーブルで接続したい場合に登場するのがEtherChannelです。

EtherChannelを利用すると、複数の物理リンクを1つの論理リンクとして扱うことができます。

例えば、2本のケーブルをそのままスイッチ同士につなぐと、STPによって片方のポートがブロックされる場合があります。

EtherChannelでは、複数のポートを1つにまとめて扱うことで、帯域を増やしたり、1本のリンクに障害が発生したときに残りのリンクを利用したりできます。

VLANやトランクポートを理解してから学ぶと、設定の意味をつかみやすいです。

EtherChannelとは?EtherChannelの概要やスイッチへの設定方法を解説

showコマンドで現在の設定を確認する

Ciscoスイッチでは、設定するコマンドだけではなく、現在の状態を確認するコマンドも重要です。

例えば、現在動作している設定を確認するときは、show running-configを利用します。

Switch# show running-config

VLANを確認したい場合は、次のようなコマンドを使います。

Switch# show vlan brief

トランクポートの状態を確認する場合は、次のコマンドです。

Switch# show interfaces trunk

ネットワークの勉強では、設定コマンドだけを暗記してしまいがちです。

ただ、実際に通信できないときに大切なのは、「今どのような設定になっているのか」を確認し、原因を切り分けることです。

設定したらshowコマンドで確認する。この流れをセットで覚えておきましょう。

show running-configコマンドの見方解説【スイッチやルーターの設定値を確認しよう】

ポートセキュリティで接続できる機器を制限する

スイッチには、ポートへ接続できる機器を制限するポートセキュリティという機能があります。

例えば、「このポートには決められたPCだけ接続させたい」という場合に利用できます。

MACアドレスを利用して接続する機器を制限し、想定していない機器が接続された場合に通信を止めるといった設定が可能です。

VLANや基本的なポート設定まで理解できたら、セキュリティの設定にも進んでみましょう。

スイッチでポートセキュリティの設定方法解説【登録した機器のみ接続を許可】

Ciscoスイッチはどの順番で勉強すればいい?

ここまでいろいろな設定を紹介しましたが、初心者の場合は次の順番で進めると分かりやすいです。

順番 学ぶ内容 まず理解したいこと
1 コマンドモード どのモードで設定するのか
2 管理IPアドレス スイッチ自身へIPを設定する理由
3 デフォルトゲートウェイ 別ネットワークへ通信する仕組み
4 パスワード ネットワーク機器を管理する基本
5 VLAN 1台のスイッチでネットワークを分割する
6 アクセス・トランクポート VLANの通信をどのように流すか
7 showコマンド 設定や状態を確認する
8 EtherChannel 複数のリンクをまとめる
9 ポートセキュリティ 接続できる機器を制限する

いきなりVLANのコマンドだけを覚えるよりも、「なぜこの設定が必要なのか」を理解してからコマンドを入力した方が覚えやすくなります。

Ciscoコマンドは暗記科目のように見えますが、実際にはネットワークの仕組みとセットで覚えることが大切です。

スイッチを自分のPCで設定してみよう

スイッチの設定を覚えるなら、記事を読むだけでなく、実際に自分でコマンドを入力するのがおすすめです。

実機のCiscoスイッチを購入して練習することもできますが、初心者の場合はまずシミュレーターから始めれば十分です。

Packet Tracerを使って練習する

Cisco機器を練習するときによく利用されるのがPacket Tracerです。

画面上にPC、スイッチ、ルーターなどを配置し、自分でケーブルを接続してネットワークを構築できます。

「VLAN10を作ってPCを接続してみる」「スイッチを2台配置してトランクポートで接続する」といった練習もできます。

以下の記事では、Packet Tracerの導入から使い方まで解説しています。

ネットワークは、読んでいるだけだとなかなか理解しづらい分野です。

私もネットワークを勉強し始めたころは、IPアドレスやVLANの説明を読んでも、「結局、機器の中で何が起きているの?」という感覚がありました。

実際に機器を配置して、IPアドレスを設定して、pingを実行する。通信できなければshowコマンドで設定を確認する。

この繰り返しをすると、バラバラだった知識が少しずつつながっていきます。

手を動かしながらネットワークを学ぶならInfraAcademy

「Ciscoスイッチを勉強したいけど、何から構築すればいいか分からない」という方は、InfraAcademyのネットワーク講座も利用してみてください。

InfraAcademyでは、IPアドレスの基礎から始めて、ルーター、ルーティング、スイッチ、VLAN、トランクポート、VLAN間ルーティングなどを順番に学べます。

教材を読むだけではなく、ネットワークシミュレーターを使いながら実際に設定していくため、

「このコマンドは何のために入力しているのか」

「設定すると通信がどう変わるのか」

を確認しながら進められます。

ネットワークを初めて勉強する方は、まず無料で学べるIPアドレスの講座から試してみてください。

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まとめ

今回は、Ciscoスイッチの設定方法をまとめて紹介しました。

Ciscoスイッチにはさまざまなコマンドがありますが、最初から全部覚える必要はありません。

まずはコマンドモード、IPアドレス、デフォルトゲートウェイなどの基本を理解し、その後にVLAN、アクセスポート、トランクポートへ進んでいきましょう。

また、設定コマンドと同じくらい重要なのがshowコマンドです。

設定して終わりではなく、「現在どのような状態になっているのか」を確認する習慣をつけると、ネットワークの理解がかなり深まります。

記事を読んで概要を理解したら、Packet Tracerやシミュレーターを使って実際に手を動かしてみてください。自分で設定して通信できたときに、スイッチの仕組みが一気につながってくるはずです。

Next Action

記事で読んだ内容を、講座で実装してみましょう

InfraAcademyでは、ブラウザ上でLinuxやネットワークの実践環境を使いながら学習できます。無料で始められる講座から、学習の流れを試せます。

この記事を書いた人

ryu

InfraAcademy運営 / エンジニア

エンジニア歴10年。Linux、ネットワーク、クラウドを中心に、実務で役立つインフラ技術を初心者にもわかりやすく解説しています。

X: @ryu63614894

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